「PCエンジンGT」を編集中

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[[PCエンジンGT|'''PCエンジンGT''']](型式:PI-TG6)とは、1990年12月1日に[[NECホームエレクトロニクス]]から発売した[[ゲームボーイ]]に似た[[携帯ゲーム機]]である。
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発売元:NECホームエレクトロニクス
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発売:1990年12月1日
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価格:44800円
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商品番号:PI-TG6
  
価格は44800円。
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アッと驚く「携帯型[[PCエンジン]]!
  
なんと[[PCエンジン]]の[[Huカード]]がそのまま使える。
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 知る人ぞ知る、PCエンジンハード群中きわめつけの珍ハード。いや、思いつきは悪くなかったし先見的な部分も少なからずあるとは思うのだが、この商品化はさすがに無謀だったと思わざるをえない。実際にこのハードはほとんど普及せず、存在自体を知らないゲームマニアも少なくない。
  
連続稼働時間はアルカリ乾電池6本で約3時間程度。アルカリ乾電池4本で15時間も動く[[任天堂]]の[[ゲームボーイ]]と比べると桁違いに電池持ちが悪い。なお[[セガ]]の[[ゲームギア]]もPCエンジンGTと同じくらいである。
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 「PCエンジンGT」は、持ち歩きながら外でPCエンジンゲームが遊べるという携帯型PCエンジン。2.6インチアクティブマトリクス方式のカラー液晶画面を搭載しており、縦長ボディの下半分を両手で抱え、両手の親指で十字キーとI・IIボタンを操作して遊ぶ構造になっている。ゲームソフトは背面のスロットに差し込む形となっており、当然ながらHuCARDソフトしか遊ぶことはできない。
画質はお世辞にも良いとは言えない。
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 しかしその「HuCARD」こそが「GT」が他の携帯型ゲーム機に勝る利点を生んだ。「GT」は家庭内のTVに映して遊ぶPCエンジンのゲームソフトをそのまま携帯型マシンに持ち込んで外で遊ぶことを可能にしたのだ。家庭用の据え置き型ゲーム機と携帯型ゲーム機とでソフトの互換性を実現したのは「GT」が世界初である。PCエンジンのソフト媒体がカード形式だったからこそ実現できた仕様だが、その後このような試みが行われた例じたいがほとんど無く([[ゲームボーイ]]がスーパーファミコンで遊べる「スーパーゲームボーイ」とか、海外でのみ発売された携帯型メガドライブ「Nomad」の例ぐらいか。また据え置き型と携帯型とでデータの交換ができるといった遊び方はいくつもある)、ゲーム史上に一時のあだ花として名を残す形となっている。
  
価格も強気すぎた。
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 さてなんでこんな商品が出てしまったのか。
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 この「GT」発売の前年1989年の4月、任天堂から携帯型ゲーム機「ゲームボーイ」が発売されている。それまで携帯型ゲーム機といえば任天堂の「ゲーム&ウォッチ」に代表されるように一つのゲーム(たまに複数入れたのもあった)を遊べるだけのものだったのだが、「ゲームボーイ」はファミコンのようにROMカートリッジを交換することで多くのゲームを遊べる携帯型ゲーム機だった。画面はあえて白黒液晶にして価格を12800円に抑え、「スーパーマリオランド」や「テトリス」といった携帯マシンならではのヒット作を出したことで、ゲームボーイは1990年あたりにかけて大いに売れた。
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 ゲームボーイの勢いを見て、1990年10月にはライバルメーカーのセガが携帯型ゲーム機「[[ゲームギア]]」を送り出した。こちらは白黒のゲームボーイとの優劣を見せようとカラー液晶を搭載、価格もそこそこがんばって2万円を切って見せたが、電池のもちが悪い、画像が小さく映りが悪いといった理由もあってあまり普及しなかった(それでもソフト供給自体はかなりの長期続いた)。
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 この情勢を当時国内ゲーム市場三国志の一角を占めていたPCエンジン主催者のNEC-HEが黙って見ているはずはない。しかしNEC-HEは新たな携帯型ハードを開発・発売するのではなく「PCエンジンそのものを携帯型にしたハード」を発売するという作戦に打って出た。先述のようにPCエンジンのソフト媒体がHuCARDというカード型であったからこそ可能な作戦で、もしかするとPCエンジン立ち上げの当初から携帯型PCエンジンの構想が存在した可能性もある。この作戦ならばすでに発売されているPCエンジンのHuCARD資産がそのまま利用でき、ソフト供給の問題は一挙に解決するわけで、思いつき自体は決して悪くなかったと思う。
  
当然ながらあんまり売れなかった。
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背面。スロットにソフトを差した状態 ただし、その発想はモロに高価格という結果となって表れた。PCエンジン本体だって2万円台で売っているのだ。この性能をそのままコンパクトにしてパッドにあたる入力装置も付け、当時はバカ高かったカラー液晶画面までつけちゃってるのだから4万円台というお値段はがんばってるほうだとは言えるだろう。しかし「いいものなら高くても売れるだろう」というのが家電屋というかコンピュータ屋のNECらしい発想というもので、「安くて遊べるものを作る」という任天堂の発想には結局勝てなかった。
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 またゲームギア同様、カラー液晶にしたことで単3電池6本を入れても3時間程度しかプレイはできず、画面じたいもかなり小さいため「家庭のTVゲームがそのまま遊べる」という点がかえってデメリットになった。文字を読む必要があるゲームでは致命的だ。さらに本体もかなり大きくて重く、「携帯」して遊ぶにはかなり難があった。実際に両手で抱えてプレイしてみるとわかるが、これでアクションゲームなぞやった日には指がつりそうだ。
  
[[category: PCエンジン]]
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◆各種オプションと「専用」ソフト
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 「GT」発売時はNEC-HEもそれなりに力は入れており、家電メーカーらしく本体発売と同時に各種オプションを充実させていた。
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 まず当時CMでも強調されていたのが「TVも見られる」というもの。別売の「GT用TVチューナー」を接続すればGTのカラー液晶でTVを見ることができ、携帯できるような小型TVなんてあまりない当時としてはかなり新鮮だった。同様のTVチューナー機器はゲームギアでも発売されており、両者の狙いがよく似ていたことがうかがえる。
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 電池では長時間遊べないデメリットを解消するために「GT用ACアダプタ」や、自動車のシガレットライターから電源を得る「GT用カーアダプタ」も本体と同時発売されている。NEC-HEからではなかったが、樫木産業というメーカーから専用の携帯式充電池「GT用パワーパック」もあとから発売されている。これらの商品についてはそれぞれの項目を参照してほしい。
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 「ゲームボーイ」のヒット要因の一つが、「テトリス」で利用されたゲームボーイ同士の「通信対戦」の実現だった。これもマネしようと考えたようで、「GT」にも通信対戦機能が搭載され、専用の「COMケーブル」も最初から発売されている。この機能に対応した第一弾ソフトが同時に発売されたハドソンの「ボンバーマン」(’90)だったりするのだが、据え置き型でマルチタップを使った多人数対戦で人気を得ることになる「ボンバーマン」で1対1対決はさほどの売りにはならなかった(だいたいバカ高いGTを持ってる友達が周囲にいなければならない)。その後チビチビとパズルゲームを中心に「GT」での通信対戦プレイを想定したり小さい画面でのプレイを考慮したゲームソフトがいくつか発売されるのだが、GT自体が早期に市場から姿を消したために不発に終わっている。詳しくは「COMケーブル」の項目を参照されたい。
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 画面こそ小さいが、携帯マシンで「TVゲーム」がそのまま遊べたというのは当時の「GT」所有者には大変な優越感だったのではないかなぁ。特にアーケード移植に強かったPCエンジンのHuCARD群を電車の中で遊んだりしていたら、かなり注目だったのではなかろうか。携帯ゲーム機で「R-TYPE」なみのシューティングや「ストリートファイターII’」なみの格闘ゲームがカラー画面で遊べるようになったのは21世紀に入ってからのことなんだから、「早すぎたマシン」だったとも言えるのだ。まぁ操作性はあまりに悪かったし、セーブ機能もなかったんだけど…

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