ページ「Turbo Pascal 1.0」と「システムエンジニア」の間の差分

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[[Turbo Pascal 1.0]]は、1983年11月20日に発売された[[Turbo Pascal]]シリーズで一番最初のバージョンである。
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'''システムエンジニア'''(英語:systems engineer、SE)とは、日本特有の情報システム分野における業種のひとつである。
  
Turbo Pascal 1.0は[[CP/M]]版と[[PC-DOS]]版の2種類の[[OS]]に対応し、動作に必要な[[メインメモリー]]の量はわずか64KBであった。
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== 概要 ==
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日本における初期のシステムエンジニアは、[[プログラマー]]のうち、才能がないと見なされた者が「技術のわかる営業職」として配置転換され「システムエンジニア」を名乗らされていた。
  
Tubro Pascal 1.0の[[コンパイラ]](turbo.comファイル)は、[[ソースコード]][[コンパイル]]して出来上がる[[実行ファイル]](.comファイルおよび.chnファイル)のサイズは最大64KBまでという制限があったが、[[CGA]](最初期の[[ビデオカード]])によるグラフィクス関連APIや、[[ビープ音]]を簡単に制御するサウンド関連のAPIを標準でサポートしており、[[コンピューターグラフィクス]]、ひいては[[コンピューターゲーム]]の開発をより身近な物にした。
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その後、徐々に営業職の助手としてシステムエンジニアが顧客の要求を聞き、それをもとに[[設計]]を行い、その設計をもとに[[プログラマー]][[実装]]を行うという流れに変化し、その立場が逆転していった。
  
なお、このバージョンの時点では後のTurbo製品群の象徴ともいわれる青い背景の[[統合開発環境]]は搭載されておらず、テキストベースのメニュー画面となっている。
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== 欧米との違い ==
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なお、国防高等研究計画局(DARPA)の偉い人が再三にわたり「[[階層化の有害性]],[[Layering Considered Harmful]]」をうったえている関係か、欧米では責任者ひとりと残り一律で下っ端という体制が一般的であり(階級の階層構造が日本ほど細かくない)、チーフの下は全員[[プログラマー]]となっていることが多い。
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このためチーフが概略だけを示し、その詳細はプログラマーに委ねるということが往々にして行われており、「設計をした者が責任を持って実装しろ」という風潮が強い。なおチーフまで這い上がれないとはっきり言って日本で言う[[IT土方]]の比ではないくらい待遇が悪いのが一般的である。
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そのような事情もあり、その責任範囲を明確にするため、いわゆる欧米の[[職業プログラマー]]の間では「[[契約による設計]]」が徹底されていたりする。
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== 英語圏における意味の相違 ==
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なお、英語圏で「システムエンジニア」という場合は、[[環境システム工学]]の[[研究者]]を意味し、もっと言えば主に[[アメリカ航空宇宙局]]([[NASA]])などで科学研究を行っている天才的な研究員を指す。主に[[地球温暖化]]による[[生態系]]への影響などを[[研究]]している人たちのことである。なお、その手の研究では必須となる[[スーパーコンピューター]]や[[Fortran]]に精通している[[パソコンの大先生]]に近い者も多い。
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システムエンジニアという単語は[[日本語]]と[[英語]]ではまったく意味合いが異なるので注意を要する。とくに[[外資系企業]]の面接では間違っても「前職はシステムエンジニアです」などと言わないように気をつけよう。
  
 
== 関連項目 ==
 
== 関連項目 ==
* [[Turbo Pascal]]
+
* [[職業プログラマー]]
* [[Dephi]]
+
* [[人月の神話]]
* [[C Sharp|C#]]
+
* [[銀の弾などない]]
* [[Free Pascal]] - マルチプラットフォームかつ64ビットなどもサポートした[[オープンソース]]な互換品
 
* [[プログラミング言語]]
 
* [[不完全にしておよそ正しくないプログラミング言語小史]]
 
  
 
== 参考文献 ==
 
== 参考文献 ==
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== 外部リンク ==
 
== 外部リンク ==
* Turbo Pascal 1.0 の[[ダウンロード]]
 
*: http://altd.embarcadero.com/download/museum/tp1.zip
 
* Borland MuseumのTurbo Pascal 1.0ページ
 
*: http://edn.embarcadero.com/article/20693
 
  
 
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2014年2月6日 (木) 13:36時点における版

システムエンジニア(英語:systems engineer、SE)とは、日本特有の情報システム分野における業種のひとつである。

概要

日本における初期のシステムエンジニアは、プログラマーのうち、才能がないと見なされた者が「技術のわかる営業職」として配置転換され「システムエンジニア」を名乗らされていた。

その後、徐々に営業職の助手としてシステムエンジニアが顧客の要求を聞き、それをもとに設計を行い、その設計をもとにプログラマー実装を行うという流れに変化し、その立場が逆転していった。

欧米との違い

なお、国防高等研究計画局(DARPA)の偉い人が再三にわたり「階層化の有害性,Layering Considered Harmful」をうったえている関係か、欧米では責任者ひとりと残り一律で下っ端という体制が一般的であり(階級の階層構造が日本ほど細かくない)、チーフの下は全員プログラマーとなっていることが多い。

このためチーフが概略だけを示し、その詳細はプログラマーに委ねるということが往々にして行われており、「設計をした者が責任を持って実装しろ」という風潮が強い。なおチーフまで這い上がれないとはっきり言って日本で言うIT土方の比ではないくらい待遇が悪いのが一般的である。

そのような事情もあり、その責任範囲を明確にするため、いわゆる欧米の職業プログラマーの間では「契約による設計」が徹底されていたりする。

英語圏における意味の相違

なお、英語圏で「システムエンジニア」という場合は、環境システム工学研究者を意味し、もっと言えば主にアメリカ航空宇宙局NASA)などで科学研究を行っている天才的な研究員を指す。主に地球温暖化による生態系への影響などを研究している人たちのことである。なお、その手の研究では必須となるスーパーコンピューターFortranに精通しているパソコンの大先生に近い者も多い。

システムエンジニアという単語は日本語英語ではまったく意味合いが異なるので注意を要する。とくに外資系企業の面接では間違っても「前職はシステムエンジニアです」などと言わないように気をつけよう。

関連項目

参考文献

外部リンク