キャピタルフライト

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キャピタルフライト英語:capital flight)とは、国内から国外へ資本が一斉に流出する資本逃避のことをいう。

概要[編集]

キャピタルフライトは、なんらかの理由により自国の金融システムが混乱を来した際に、個人や法人が資産を分散させようとする動きが発生することをいう。 金融システムにおいて強い不安要素、不確定要素が発生すると、安定している国々へ資産を分散させることで万が一の時の損害を最小限に抑えようという動きが資産家の間で発生する。

たとえば日本円のみで資産を保有するということはギャンブルで言えば一点張りに相当し、予想がハズれた際の被害が大きくなるが、諸外国へ分散させておけばそのどこかが破綻してもリスクを低減することができる。

一定規模を超える資産家になるとハイリスク・ハイリターンは望まなくなることから、ひとたびキャピタルフライトの兆候が出だすと大規模な変動になることが多く、これにより財政赤字や対外債務の拡大、通貨価値の急落など、金融システムの混乱を拡大させる。

たびたび債務危機を繰り返してきたラテンアメリカ諸国では、資本逃避による外貨準備の減少が対外債務支払いを困難にした側面も無視できない。 近年では、資本自由化の進展と、ファンドや投信、年金基金などの機関投資家が対外投資の主役となったことから、大量の資本が瞬時にかつ一斉に流出する新しいタイプの通貨危機が繰り返されるようになっている。

キャピタルフライト現象は、少しでも有利な場所に資本は流れて人が集まり、益々資本が淘汰されていくという資本の性質に因る。このため、主にある通貨の信用度が下がったときや、大幅なインフレにより通貨価値が急落する場合に起こる。第一段階として、人件費の安さから生産拠点を海外へ移すことから始まり、続いて消費の可能性が高い他国での販売に力を入れるという流れが生まれる。

特に諸外国と比べて日本は少子高齢化や人口の減少が急速に進んでおり、着実にキャピタルフライトの土壌が育っていると考えられている。この状態が続くと、国内の金融システムが混乱し、金融システムや実体経済が麻痺状態になってしまう。そして、トルコやアルゼンチンの通貨危機同様、外貨準備高の減少が対外債務支払いを困難にする可能性も高くなり、新しいタイプの通貨危機とも言える。

関連項目[編集]

参考文献[編集]