ベンダーロックイン

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ベンダーロックイン英語:vendor lock-in)とは、顧客(ユーザー)にある特定のシステムを使わせることにより、他のシステムへの乗り換えが事実上不可能な状況に陥れる行為のことである。顧客囲い込み戦略の一形態。

似たような言葉として、ウォールドガーデン(walled garden)というものがある。ベンダーロックインは否定的な言い方で、ウォールドガーデンは肯定的な言い方であり、どちらも意味は同じである。

概要[編集]

ベンダーロックインを行うには、まず「使わせる」という事が重要であり、最初は驚くほど甘い条件を提示し、ある程度のデータが貯まり、システム運用も止められない状況になった段階で本性を現し、あとはシステム屋(ベンダー)の言い値で事を進めなければならなくなるというものである。つまりベンダーロックインに成功すれば、システム屋(ベンダー)は顧客(ユーザー)のケツの毛までむしりとれるのでボロ儲けである。

ベンダーロックインという言葉はクラウドコンピューティングという言葉の流行とともに再び人気キーワードとなりつつある。

主な事例[編集]

2008年にフリーソフトウェア財団FSF)の創設者であるリチャード・ストールマン氏が「クラウドコンピューティングは愚かな考え」とベンダーロックインの危険性について広く警告していたにもかかわらず[1]Google App Engineを使い続けた情弱たちが見事に2011年の大幅値上げで阿鼻叫喚することとなったのは記憶に新しい[2]

なお、Googleでベンダーロックイン戦略を推し進めた偉い人(パトリック・シャネゾン氏)は、後にクラウドが大問題になることまで計画のうちだったようで、早々にGoogleを退社し、その危険性を訴えてVMwareを売りまくり大儲けしたという[3]。その影響もあってかプライベートクラウドなるビジネスが盛況になりつつある。

対策[編集]

IT投資戦略の要点とは、ベンダーロックインに対するリスクコントロールであり、少なからずベンダーロックインは発生してしまい100%の回避は不可能であるという前提で、ベンダーロックインに陥った際のロスをいかに最小限に抑えるか、という点がシステム導入担当者(顧客)の力量を表すもっとも重要な要素だと某ソフトバンクのイベントで言っていた。

たとえばクラウドを使うにしても、事前に逃げ道を用意しておく、プログラミング言語フレームワークへの依存度が低いサービス(IaaSなどの低レベルな環境)のみを使う、などといった事が求められる。

関連項目[編集]

参考文献[編集]