「オーバープロビジョニング領域」の版間の差分

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'''オーバープロビジョニング領域'''とは、[[SSD]]の消去処理を高速化するために予約されている暗黙的な空領域のことである。
'''オーバープロビジョニング領域'''とは、[[SSD]]の消去処理を高速化するために確保されている未使用領域(作業領域)のことです。


==概要==
== プチフリーズ問題 ==
まず、[[SSD]]の基本動作は「読込」「書込」「消去」の3つである。
まず、[[SSD]]の基本動作は「読込」「書込」「消去」の3つです。このうち「消去」は「書込」や「読込」の何十倍もの処理時間が必要となる非常に重たい動作となっています。また、SSDでは「上書き」という処理は存在せず、上書き処理は「消去して書込」という動作になります。
このうち「消去」は「書込」や「読込」の何十倍もの処理時間が必要となる非常に重たい動作である。


[[SSD]]では書込を行う領域が「完全な未使用領域(消去済み領域)」であれば何も問題ないが、「かつて使用していた領域」を上書きする場合には消去後に書込を行う必要があるため急激な性能の低下を引き起こす。これを[[サステイン状態]]といい、[[プログラミング]]の世界でいう[[ストップ・ザ・ワールド]]のような現象に陥る。[[2ch]]の[[自作板]]などでは[[プチフリ]](プチフリーズの略称)などとも呼ばれる。
[[SSD]]では書込を行う領域が「完全な未使用領域(消去済み領域)」であれば何も問題ないですが、「かつて使用していた領域」を上書きする場合には消去後に書込を行う必要があるため急激な性能の低下を引き起こします。


オーバープロビジョニング領域は「完全な未使用領域(消去済み領域)」を常に一定数確保しておくことで、このような性能低下を防ごうというものである。
この急激な速度低下は自作PC界隈で「[[プチフリ]](プチフリーズの略称)」、専門用語では[[サステイン状態]]といい、[[プログラミング]]の世界でいう[[ストップ・ザ・ワールド]]のような現象に陥ります。


[[SSD]]の[[ファームウェア]]に搭載された[[ガベージコレクション]]により、比較的負荷の低い時にバックグラウンドで「完全な未使用領域(消去済み領域)」を確保するように努力している。これを補助する仕組みとして[[OS]]が[[SSD]]に未使用領域を明確に伝える[[Trimコマンド]]なるものも発明されている。
== 改善策:Trimコマンド ==
そこで登場したのが「事前に完全な未使用領域(消去済み領域)」を常に一定数確保しておくことで、このような性能低下を防ごうというものです。


しかしそれでも高負荷状態が断続的に続くと「完全な未使用領域」が不足することがある。それを補うために隠し領域として用意されているのが「オーバープロビジョニング領域」である。ヘソクリみたいなものである。
そこで[[OS]]が[[SSD]]に「ここからここまでは未使用領域になりました」と明確に伝える[[Trimコマンド]]なるものも発明されました。


このオーバープロビジョニング領域は一般利用者からは「存在しない領域」のように見える。実際の容量は512GBであっても製品には480GBなどと書かれている。オーバープロビジョニング領域のサイズは製品により異なり、一般的に[[パソコン]]向けのSSDでは10%程度、[[サーバー]]向けのSSDでは20%程度が確保されている。[[サムスン]]などの一部のSSDでは設定ツールでオーバープロビジョニング領域のサイズを自由に設定できるようになっているものもある。
Trimコマンドでマーキングされた領域は[[SSD]]では[[ファームウェア]]に搭載された[[ガベージコレクション]]により、比較的負荷の低い時にバックグラウンドで「完全な未使用領域(消去済み領域)」を確保するように努力しています。
 
== 改善策: オーバープロビジョニング領域 ==
しかしそれでも高負荷状態が断続的に続くと「完全な未使用領域」が不足することがあります。それを補うために隠し領域として用意されているのが「オーバープロビジョニング領域」です。
 
ようするに、ヘソクリみたいなものです。
 
このオーバープロビジョニング領域は一般利用者からは「存在しない領域」のように見えます。実際の容量は512GBであっても製品パッケージには480GBなどと書かれています。
 
オーバープロビジョニング領域のサイズは製品により異なり、一般的に[[パソコン]]向けのSSDでは10%程度、[[サーバー]]向けのSSDでは20%程度が確保されています。[[サムスン]]などの一部のSSDでは設定ツールでオーバープロビジョニング領域のサイズを自由に設定できるようになっているものもあります。


==関連項目==
==関連項目==
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*[[サステイン転送]]
*[[サステイン転送]]


==参考文献==
<amazon>2.5 3.5 raid</amazon>
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[[category: SSD]]

2024年10月15日 (火) 01:44時点における最新版

オーバープロビジョニング領域とは、SSDの消去処理を高速化するために確保されている未使用領域(作業領域)のことです。

プチフリーズ問題[編集 | ソースを編集]

まず、SSDの基本動作は「読込」「書込」「消去」の3つです。このうち「消去」は「書込」や「読込」の何十倍もの処理時間が必要となる非常に重たい動作となっています。また、SSDでは「上書き」という処理は存在せず、上書き処理は「消去して書込」という動作になります。

SSDでは書込を行う領域が「完全な未使用領域(消去済み領域)」であれば何も問題ないですが、「かつて使用していた領域」を上書きする場合には消去後に書込を行う必要があるため急激な性能の低下を引き起こします。

この急激な速度低下は自作PC界隈で「プチフリ(プチフリーズの略称)」、専門用語ではサステイン状態といい、プログラミングの世界でいうストップ・ザ・ワールドのような現象に陥ります。

改善策:Trimコマンド[編集 | ソースを編集]

そこで登場したのが「事前に完全な未使用領域(消去済み領域)」を常に一定数確保しておくことで、このような性能低下を防ごうというものです。

そこでOSSSDに「ここからここまでは未使用領域になりました」と明確に伝えるTrimコマンドなるものも発明されました。

Trimコマンドでマーキングされた領域はSSDではファームウェアに搭載されたガベージコレクションにより、比較的負荷の低い時にバックグラウンドで「完全な未使用領域(消去済み領域)」を確保するように努力しています。

改善策: オーバープロビジョニング領域[編集 | ソースを編集]

しかしそれでも高負荷状態が断続的に続くと「完全な未使用領域」が不足することがあります。それを補うために隠し領域として用意されているのが「オーバープロビジョニング領域」です。

ようするに、ヘソクリみたいなものです。

このオーバープロビジョニング領域は一般利用者からは「存在しない領域」のように見えます。実際の容量は512GBであっても製品パッケージには480GBなどと書かれています。

オーバープロビジョニング領域のサイズは製品により異なり、一般的にパソコン向けのSSDでは10%程度、サーバー向けのSSDでは20%程度が確保されています。サムスンなどの一部のSSDでは設定ツールでオーバープロビジョニング領域のサイズを自由に設定できるようになっているものもあります。

関連項目[編集 | ソースを編集]