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2012年6月28日 (木) 02:38時点における版
ストリーミング(streaming)とは、動画や音楽などの配信において、データ受信と再生を同時に行う通信方式のひとつである。主に多少のデータ欠損があっても無視でき、それよりも時間軸を優先する(リアルタイム性を重視する)ようなデータの配信に使われる。
概要
ストリーミング(streaming)は日本語にすると「流れ」であり、河川の水が自然と流れつづけるように、送信者側は経路や受信者側がどのような状態かを気にすることなく、一方的にデータを送り付けることで動画や音声をリアルタイムに配信することが可能となるというものである。いうなれば旧来のテレビやラジオに似た通信方式をインターネット上に持ってきたものである。
ストリーミングとプログレッシブダウンロード(疑似ストリーミング)の違いの説明において受信側においてデータを保存「する」「しない」という点で論じられていることがあるが、それはストリーミングにおいて重要な要素ではなく、最優先されるべきはデータの「完全性」よりも「時間軸」であり、送信側および受信側の双方でデータの欠損を許容「する」「しない」という点(完璧なデジタルデータの送受信を求めない点)がストリーミングがストリーミングたるもっと重要な要素である。
テレビのような一方向なストリーミング通信に加え、双方向にストリーミング通信を行うことでIP電話(ボイスチャット)やテレビ電話(テレビ会議)のようなシステムを実現できる。
一方向のシステムとしてはSHOUTcastやPeerCastが、双方向のシステムとしてはP2Pとストリーミングを組み合わせたSkypeやViberなどが有名である。また、最近ではUstreamというストリーミングプラットフォームが流行している。
ストリーミングとプログレッシブダウンロード
「ストリーミングとプログレッシブダウンロード」のページを参照。
プロトコル
ストリーミングに使われる低層のプロトコルとしてはUDP/IPが適していると言われている。
ただしインターネットを考慮した場合には、いわゆる「ルータ越え問題」と呼ばれる多くの市販ルータは工場出荷時設定でTCP/IPベースのHTTPしか解放されておらず素人には設定が難しすぎる、という問題を抱えている。
また、UDP/IPがTCP/IPよりストリーミングに適している理由とされるブロードキャストやマルチキャストはイントラネットでは効力を発揮するが、インターネットのような広域網では利用できる代物ではない。
TCP/IPでは自動的に行われる再送制御やウィンドウ制御などの処理は、たとえば欠損パケットが再送されても時系列的に受信側では破棄されるのでストリーミングでは無駄なものであるが、一般人にとって簡便に利用できるTCP/IPをベースとしたプロトコルが現在の主流となっている。
主なストリーミングのプロトコル
- インターネット技術の標準化団体であるIETFによって標準化されたストリーミングプロトコル。HTTPを強引に拡張することで実現している。このような強引なHTTPの拡張は賛否両論があったものの、後にWebSocketなどでも用いられている。
関連項目
参考文献