平均故障間隔
2020年10月6日 (火) 08:41時点におけるAdministrator (トーク | 投稿記録)による版
MTBF(語源:Mean Tiem Between Failure、和名:平均故障間隔)とは、平均的な故障の間隔の指標となる数値のことである。
目次
概要
MTBFはパソコンでいうHDDやSSDのRAID構成などのように「故障しても部品交換で再使用できる修理系システム」に用いられる。
修理できないシステムや部品の故障寿命は「MTTF (語源:Mean Time To Failure、和名:平均故障時間)」が用いられる。
実のところMTBFとMTTFは同じものである。 治る治らないは時の運である。 治るはずのシステムも壮大にぶっ壊れることもあるし、治らないはずのシステムも気合で治ることもある。
計算式
基本となる計算式は以下の通りである。
MTBF = 稼働時間 / 故障回数
RAIDなどの例では本数(稼働台数)の概念が出てくる。また1時間単位では面倒なので24時間単位にしたほうが扱いやすい。基本となる計算式そのものは同じである。
MTBF = ( 稼働台数 * 稼動日数 * 24時間 ) / 故障交換台数
計算例
サーバー用HDD
エンタープライズ向けHDDで多い「MTBF140万時間」とあれば、140万台を同時稼働させると1時間に1台が壊れるという意味である。 これをHDD16本のRAID構成で5年間運用した場合に壊れるであろう台数を計算してみよう。
MTBF140万時間 = (HDD16本 * 5年 * 365日 * 24時間) / 故障台数 1,400,000 = 700,800 / 故障台数 故障台数 = 700,800 / 1,400,000 故障台数 = 0.5006
パソコン用HDD
同じく一般的なパソコン用のHDD(MTBF30万時間程度)でRAID1を構成した場合も計算してみよう。
MTBF30万時間 = (HDD2本 * 5年 * 365日 * 24時間) / 故障台数 故障台数 = 0.292
パソコン用SSD
同じく一般的なパソコン用のSSD(MTBF150万時間程度)でRAID1を構成した場合も計算してみよう。地味にパソコン用のSSDでもサーバー用の下手なHDDよりもMTBFは高い。
MTBF150万時間 = (HDD2本 * 5年 * 365日 * 24時間) / 故障台数 故障台数 = 0.0584
乖離
あくまで指標であり、MTBFは感覚上の故障間隔と乖離する。 非常に少ない母数と短い期間では確率収束などするわけもない。