USBスピーカー
概要
USBスピーカーとは、USB接続のDACとスピーカーが一体化した製品のことである。
音声はUSB端子からスピーカー本体までデジタル信号として伝送され、内蔵のDACにてデジタル信号からアナログ信号に変換されたものがスピーカーから発せられる。
なんでも繋げる夢の端子「USB」が登場したものの、そこへ接続するものと言えば、キーボードやマウス、スキャナー、プリンターなど、古くから他のデジタルなインターフェイスで繋がっていたありきたりな周辺機器ばかりの中、颯爽と現れたのがUSBスピーカーであり、USBスピーカーに世界中が熱狂し、USB登場初期にはUSBキワモノグッズの代表格として君臨していた。そのためキワモノグッズ、いわゆる安物、という風潮が長らく根付いていた。
データ量
音声信号自体は映像信号などに比べてデータ量は極めて小さい。 以下のようにUSBの初版であるUSB 1.0(1.5MB/秒)の理論値よりも遥かに小さいデータ量であり、CDと同程度の音質であればチェックサムなどでノイズによるデータ破損を検出をして再送しまくっても楽勝なレベルである。
- 参考
- 16ビット/44.1kHz/ステレオ = 2バイト * 44100Hz * 2ch(ステレオ) = 176,400byte/秒(約0.2MB/秒)
- 24ビット/96.0kHz/ステレオ = 3バイト * 96000Hz * 2ch(ステレオ) = 576,000byte/秒(約0.6MB/秒)
特徴
USBスピーカーはDACを内蔵したスピーカーであり、PCとDACまではノイズに強いデジタル信号で伝送され、さらにDACとスピーカーまでのアナログ信号である期間が極めて短く、ノイズが乗る暇もないという特徴がある。当時主流であったPCに内蔵するタイプのアナログ出力全盛期のサウンドカードとは異なり、PCケース内のような強烈なノイズ発生源から距離を離してDACを設置することが容易にできるという利点があった。
つまりUSBスピーカーはその構想上、音質は極めて良くできる。
なお、「良くできる」のであって何でもかんでも良い訳ではなく、初期の頃のUSBスピーカーはキワモノグッズであったため、ショボいDACに、ショボいスピーカー、おもしろデザインというのがほとんどであったため、USBスピーカーは低品質の安物というイメージが根強く残っているというのが実情である。
よって基本的によくわかっていないオーオタはUSBスピーカーを問答無用で否定することが多い。