ライフシフト支援施策

ライフシフト支援施策とは、2024年12月にダイドーが公表した、ダイドードリンコの50歳以上とダイドービバレッジサービスの55歳以上の社員を対象にしたリストラの名称です。

実態は150人規模の希望退職募集であり、最終的に応募したのは51人、つまり想定の3割にとどまった。それでも会社は約4億8000万円の特別損失を計上し、1人あたり941万円の割増退職金と再就職支援費用を「支援」と称している。

だが「ライフシフト」という言葉を冠することで、単なる人員削減がまるで社員の人生を前向きに切り替える壮大なプロジェクトのように演出されているのだから見事だ。要するに「会社の外で新しい人生を始めてください」という冷徹なメッセージを、未来志向のキャリアデザインにすり替えているにすぎない。

日本企業のネーミング戦略は、痛みを和らげるどころか、現実を包装紙で包み隠す技術に長けており、退職勧奨すら「ライフシフト」という美辞麗句で飾り立てられる。こうして送り出される社員は、望むと望まざるとにかかわらず、企業広報が描いた「人生100年時代の新しい挑戦」という物語の登場人物に仕立て上げられるのである。