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'''ワッパ'''(語源:watt performance)とは、消費電力(1ワット)あたりの性能(パフォーマンス)がどれだけ優れているかを示す[[ネットスラング]]である。
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'''GB単価'''(読み:ぎがばいとたんか、英語:price per gigabyte)とは、[[HDD]]や[[SSD]]、[[オンラインストレージ]]などの各種ストレージにおける1GBあたりの価格のことである。この数値が低いほど安い。
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
ワッパとは[[コスパ]]を追求した結果に生まれた言葉である。[[コスパ]]という言葉が叫ばれだした当初は[[PCパーツ]]の購入費用([[イニシャルコスト]])のみで考える者が多かったが、時代と共に[[電気代]]などの維持費([[ランニングコスト]])にも目を向けられるようになってきた。
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GB単価は製品価格をディスクサイズ(GB単位)で割った値である。
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; GB単価の例
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| 10,000円 / 1TB (1000GB) = 10.0円/GB
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| 15,000円 / 2TB (2000GB) = 7.5円/GB
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| 18,000円 / 3TB (3000GB) = 6.0円/GB
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| 20,000円 / 4TB (4000GB) = 5.0円/GB
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ワッパと言っても明確な「性能」の基準値はなく、その算出方法は製品や時と場合により異なる。たとえば[[CPU]]や[[GPU]]であれば2製品以上で特定の[[ベンチマークソフト]]でスコアを競い、同時に[[消費電力]]も計測することでワッパを求めるなどと言った手法がとられる。
 
  
なお、[[HPC]][[家庭用ゲーム機]]の世界では[[CPU]][[GPU]]の性能を示す場合に[[MIPS]]や[[FLOPS]]などと言った単位が古くから用いられてきたが、性能が頭打ちで伸び率が鈍化している[[PC]]や[[スマホ]]の世界ではワッパこそ命になりつつある。近年では[[HPC]]の世界でもワッパが重要視され始めており、一昔前までの[[スパコン]]の性能は[[LINPACK]]のスコアで単純に順位付けをする[[Top500]]が主流であったが、現在ではLINPACKのスコアをワット数で割った値で順位付けをする[[Green500]]で宣伝しているスパコンメーカーも増えつつある。
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GB単価は[[コストパフォーマンス]]を単純比較したいような場合の目安となる。基本的に単品の[[HDD]]の場合は大容量になるほどGB単価は下がる傾向にあるため、あくまで参考程度の値である。必要もないのにGB単価の安さを追求して大容量な[[HDD]]を購入すると、後々の[[バックアップ]]や故障時などに面倒かつ悲惨なことになる。
  
また、[[サーバー]]の世界でもワッパが流行の兆しを見せている。けっして安くはない[[データセンター]][[サーバーラック]]の費用を削減するために、[[ブレードサーバー]]にはじまり、今や縦挿しの[[HP Moonshot System]][[45Drives]]などのような単純なワッパではなく、「立方センチメートルあたりのワッパ」を追求した製品も登場しはじめている。さらに[[Amazon]]や[[Google]]といった想像を絶する規模の[[サーバー]]を運用している企業では[[ODM (Original Design Manufacturer)]]と呼ばれる特注PCで限界までワッパを高めるといった手法が取られている。
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なお、[[RAID]]などによる[[冗長化]]を行う場合は[[HDD]]のみならず、[[RAIDコントローラー]][[RAIDケース]]などの部材の価格もGB単価に上乗せされる(これら一式は[[ストレージアレイ]]などと呼ばれる)。当然のように[[RAIDコントローラー]]や[[電源]]などの[[冗長化]]を推し進めればGB単価は右肩上がりで上昇する。
  
なお、他社製品とのワッパ勝負では不都合な場合に「[[IPC (Instructions Per Clock)]]」などと言った意味不明な値で宣伝している企業も多い。
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ちなみに[[SRAM]]などの容量が[[メガバイト]]単位の製品群の場合は[[メガバイト単価]]などと呼ばれる。
ちなみにワッパを無視して性能を追求する人は、[[ハイスペック]][[廃人]]をかけて「[[]]」と呼ばれる。
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== オンラインストレージ ==
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[[オンラインストレージ]]などでは[[サービス品質保証契約]]([[SLA]])によってもGB単価が異なることが多い。例えば[[Amazon S3]]や[[Windows Azure]]などでは[[地理冗長]]や[[ローカル冗長]]などの[[冗長度]]の違いによる複数の料金プランが用意されており、その[[冗長度]]に応じてGB単価が上下するような価格付けになっている。
  
 
== 関連項目 ==
 
== 関連項目 ==
 
* [[コスパ]]
 
* [[コスパ]]
* [[GB単価]]
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* [[ワッパ]]
* [[原発がらみで偶然死んだり逮捕された人]]
 
  
 
== 参考文献 ==
 
== 参考文献 ==

2013年12月18日 (水) 03:07時点における版

GB単価(読み:ぎがばいとたんか、英語:price per gigabyte)とは、HDDSSDオンラインストレージなどの各種ストレージにおける1GBあたりの価格のことである。この数値が低いほど安い。

概要

GB単価は製品価格をディスクサイズ(GB単位)で割った値である。

GB単価の例
10,000円 / 1TB (1000GB) = 10.0円/GB
15,000円 / 2TB (2000GB) = 7.5円/GB
18,000円 / 3TB (3000GB) = 6.0円/GB
20,000円 / 4TB (4000GB) = 5.0円/GB


GB単価はコストパフォーマンスを単純比較したいような場合の目安となる。基本的に単品のHDDの場合は大容量になるほどGB単価は下がる傾向にあるため、あくまで参考程度の値である。必要もないのにGB単価の安さを追求して大容量なHDDを購入すると、後々のバックアップや故障時などに面倒かつ悲惨なことになる。

なお、RAIDなどによる冗長化を行う場合はHDDのみならず、RAIDコントローラーRAIDケースなどの部材の価格もGB単価に上乗せされる(これら一式はストレージアレイなどと呼ばれる)。当然のようにRAIDコントローラー電源などの冗長化を推し進めればGB単価は右肩上がりで上昇する。

ちなみにSRAMなどの容量がメガバイト単位の製品群の場合はメガバイト単価などと呼ばれる。

オンラインストレージ

オンラインストレージなどではサービス品質保証契約SLA)によってもGB単価が異なることが多い。例えばAmazon S3Windows Azureなどでは地理冗長ローカル冗長などの冗長度の違いによる複数の料金プランが用意されており、その冗長度に応じてGB単価が上下するような価格付けになっている。

関連項目

参考文献