「ヘテロジニアス・マルチ・プロセッシング」の版間の差分
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2020年10月16日 (金) 08:27時点における版
ヘテロジニアス・マルチ・プロセッシング(英語:Heterogeneous Multi Processing、通称:HMP)とは、1つのCPUの中に、アーキテクチャの異なる複数のコアが存在し、かつそれらを同時利用できる機構のことである。
概要
HMPはいわゆる「big.LITTLEアーキテクチャ」の発展型である。
初期のbig.LITTLEアーキテクチャでは「bigコアが動くLITTLEコアが止まる」「LITTLEコアが動くとbigコアが止まる」といった構造であり、カタログスペックには「8コア!!」と書いてあっても実際には最大4コアや2コアしか動かない製品ばかりであった。しかもすぐにサーマルスロットリング発動してLITTLEコアが4個というインチキっぷり。
このインチキを解決した製品の総称がHMPである。HMP対応製品ではbigコアもLITTLEコアも同時に動く。
主な製品
HMPに対応した最初のARM製品は2013年9月に登場したサムスン電子のExynos 5シリーズ(5420, 5422, 5430)だと思う。
iPhoneやiPadなどに搭載されているApple Siliconで最初のHMP対応製品は2017年9月12日に登場した「Apple A11」となっている。それまでアップルはbig.LITTLEに消極的で対称マルチコアばかり採用していた。
Androidで主流のSnapdragonシリーズはさらに遅く、最初のHMP対応製品は2017年12月5日に発表された「Snapdragon 845」となっている。不都合な真実なので大きな声ではいえないが、これ以前のSnapdragonはベンチマーク以外はまったくといっていいほど性能が出ないクソであった。