低ランク行列分解
低ランク行列分解とは、ひとつの大きな行列を分解し、2つの小さな行列の積の形で近似する手法の総称です。
分解方法には様々な手法があり、特異値分解(SVD)、非負値行列因子分解(NMF)、主成分分析(PCA)などが代表的です。
分解後の値は「近似値」なので元の行列と完全に同じではありませんが、重要な情報を保持しつつ、データの次元削減や特徴抽出が可能です。これにより、データの圧縮mノイズ除去、パターン認識などが効率的に行えます。
主な用途[編集 | ソースを編集]
- 画像圧縮:画像データを低ランク行列で近似することで「圧縮しやすいデータ」に変換
- 自然言語処理:単語の共起行列を低ランクで近似し、単語の意味的な関係を抽出
- 機械学習:特徴量の次元削減やデータの前処理に利用
C#でのイメージコード例[編集 | ソースを編集]
たとえば、10×10の大きなfloat型の数値行列があるとします。 この行列は多くの情報を含んでいますが、似たパターンも多いかもしれません。
低ランク分解では、例えば10×3の行列と3×10の行列に分けて掛け合わせることで、元の行列に近い形を再現します。 これにより元の100個(10×10)のデータを、30個(10×3)+30個(3×10)=60個のデータに圧縮できます。
// 元の行列 サイズは10×10
float[,] originalMatrix = new float[10,10];
// 低ランク分解で得られた2つの行列
// A: 10×3 行列
float[,] matrixA = new float[10,3];
// B: 3×10 行列
float[,] matrixB = new float[3,10];
// 元の行列を近似する関数
float[,] ApproximateMatrix(float[,] A, float[,] B)
{
int rows = A.GetLength(0); // 10
int inner = A.GetLength(1); // 3
int cols = B.GetLength(1); // 10
float[,] result = new float[rows, cols];
for (int i = 0; i < rows; i++)
{
for (int j = 0; j < cols; j++)
{
float sum = 0f;
for (int k = 0; k < inner; k++)
{
sum += A[i,k] * B[k,j];
}
result[i,j] = sum;
}
}
return result;
}