ICカードリーダーライター

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ICカードリーダーライターとは、パソコンなどを用いてICカードとの通信を行うための機器のことである。

大きく分けて接触式と非接触式がある。一部の自治体の住民基本台帳カード(住基カード)が採用している接触型と非接触型に両対応するコンビ型という特例もある。

接触型と非接触型[編集 | ソースを編集]

接触型はICカード上の端子とICカードリーダーライター内の端子が接触することで電力供給や通信を行う。FeliCaなどの非接触型では、給電に電磁誘導による非接触電力伝送を用い、無線通信によりデータ通信を行う。よって接触型と非接触型はハードウェア的に(物理的に)互換性がない。

ちなみに接触型と非接触型に両対応したコンビネーションICカードリーダーライターと呼ばれる製品もある。

なお、カード型の非接触型では電磁誘導による非接触電力伝送が一般的だが、ガラケースマホでは接地面積が狭いという理由からバッテリーによる給電を用いている製品が多く、それらではケータイ電池がなくなると使えなくなる。また、ケータイでは「ICカードリーダーライターになれる」ICカードなるものまで登場してきており、ケータイ(ICカードモード)とケータイ(ICカードリーダーライターモード)を近づけることで相互通信ができたりする。

接触型の端子[編集 | ソースを編集]

接触型ICカード.png

標準規格名 ISO/IEC 7816

  • 1 - Vcc - 回路電圧
  • 2 - RST - リセット信号
  • 3 - CLK - クロック信号
  • 4 - RFU - 将来利用のため予約
  • 5 - GND - グランド
  • 6 - Vpp - 書込み供給電圧
  • 7 - I/O - データ入出力信号
  • 8 - RFU - 将来利用のため予約

価格帯[編集 | ソースを編集]

ICカードリーダーライターの構造自体は非常に単純な物で、従来は100円~2000円程度のものが一般的であったが、2012年5月あたりからe-Taxによる確定申告が流行しているようで、5000円~20000円を超える値段となっていることも少なくない。

これはe-Taxをもちいて確定申告を行うと、5000円の控除がうけられたため(毎年1000円減額されている)、5000円以内の製品であれば実質無料で入手することができたため、乞食速報的にバカ売れしたものと思われる。また、法人向けパソコンのユーザー認証などに使われていることが多いため、どこかの大企業が大量導入したことで品薄になっているのではないか、という見方もある。

なお、(確定申告では年に)1回しか使わないため、もしかすると早い時期に中古品が大量に出回るとの予測もある。

主な製品[編集 | ソースを編集]

0519 PC USB-TR.jpg

ICカードリーダーライター製品の中にはハードウェアというよりもソフトウェアドライバー)に問題のある製品も多く見受けられ、繋いだままパソコン休止状態になると復帰後に正常に動作しない物や、64ビットOSに対応していないものまで様々である。

e-Taxによる確定申告などのように短時間の利用であれば問題ないが、使っている間は接続しっぱなしにしておく必要のある認証システムなどでの利用には望ましくない製品も多いので、ブランドに騙されず購入時にはよく調べてから買うこと。

とくに給電まわりの弱い機種が多く、バスパワーUSBハブを経由すると電力不足で正常に動作しないものも多い。この問題がある機種は、一見すると正常に動作しているように見えても、特定の通信だけ失敗するという症状もあるので注意すること。

この情報は2012年5月20日現在のものであり、デバイスドライバーなどの修正が行われ改善されることもあるので最新情報は各自で調べること。もし改訂すべき点があれば書き換えて欲しい。

NTT-ME SCR3310-NTTCom[編集 | ソースを編集]

64ビット対応。数あるICカードリーダーライターの中でも安定性や読み書き速度、製品保証なども含め、鉄板と言われている製品である。業務用で使うならこれ。

Gemalto PC USB-TR HWP119316[編集 | ソースを編集]

64ビット対応。性能・価格・耐久性などあらゆる面で世界的に見ても最強ではないかと言われる製品。

外箱が玄人志向Realforceかというくらい武骨なダンボールなので安物と思われがちで、日本でのブランド力がまったくないという点が唯一の欠点となっている。なお、Gemalto携帯電話で使うSIMカード市場ではほぼ独占と言えるほど圧倒的なシェアを持つICカード界では超一流の大企業であり、あなたの使っている携帯電話のSIMカードおよびSIM周りのパーツもGemalto製と思ってほぼ間違いない。

日立 USB接続 接触型ICカードリーダー HX-520UJ.K[編集 | ソースを編集]

64ビット対応。

Reflex USB v2[編集 | ソースを編集]

64ビット対応については不明。秋葉原日本橋福岡名古屋などに展開するジャンクショップインバースにおいてジャンク扱い100円で大量販売されているとの報告がある。

なお、ジャンク扱いのため初期不良であっても無保証の製品である点の除けば動作自体は完璧と言われている。初期不良発狂する素人にはおすすめできない。

DECA CI691[編集 | ソースを編集]

環境によってはスタンバイ復帰時等に不具合有り。

シャープ RW-5100[編集 | ソースを編集]

環境によってはスタンバイ復帰時等に不具合有り。 不具合の多さはピカイチなのであまりお勧めできたものではない。

三月兎 ICカードリーダー CI691[編集 | ソースを編集]

環境によってはスタンバイ復帰時等に不具合有り。

TFTEC 変換名人 ICカードリーダーライター[編集 | ソースを編集]

公式には64ビット非対応(未検証)となっているが64ビット環境でも問題なく動作してしまう模様。

SDK[編集 | ソースを編集]

ICカードリーダーライターをプログラムから制御するには専用のSDKライブラリやツールのセット)を用いる。たとえばFeliCaであれば、ソニーと契約することで各種プログラミング言語に対応したSDKを入手することができる。ただしFeliCaに限らず、この手のSDKは個人には少々お高い。

フリーのものも存在しているので、そちらを使うことでもある程度はICカードリーダーライターを制御することができる。なおフリーのものの多くは公式資料を見ずに先人達が地道に解析したものが多く、完璧ではない可能性、また法的にグレーな面もあり、業務用としてお金儲けをする目的であれば公式SDKをオススメする。

商用[編集 | ソースを編集]

フリー[編集 | ソースを編集]

関連項目[編集 | ソースを編集]

参考文献[編集 | ソースを編集]