IT土方

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IT土方(あいてぃーひじかた)とは、システムエンジニアプログラマー職業プログラマー)などにおける過酷な労働条件を表した差別用語である。

IT土方は放送禁止用語にも指定されている。ATOKなどの一部の日本語入力システムでは、公文書ビジネス文書に誤変換などで放送禁止用語が混入すると大問題・大事件になる恐れがあるため、初期状態では放送禁止用語の漢字変換はできないようになっており、その関係でIT土方ではなくITドカタとカタカナで表記されることも多い。

概要

  • 外注先に常勤
  • 2次受け以下
  • 営業によって融通されあう商品として扱われている

これらを満たせば完璧にIT土方(奴隷)である。

またこれに限らず、上流であっても、客先で土下座、客と下請けに板挟みなども含まれる。

他業種との比較

土木作業員(通称:土方)は、一般的に昇給の概念がないが初任給から一貫して基本給は高く、また雨が降れば休み、土日祝日も休み、残業もとくになく、俗に言うブラック企業が業種を問わず横行している現代社会においては比較的良好な待遇である。

またビルメンテナンス(通称:ビルメン)は、給料こそ安いが、特に激務でもなく、何よりもこの世にビルが存在する限り安定した就業が保障されていると言える。

一方で、IT土方は、土方よりも薄給、かつ残業やサービス残業が恒常化しており拘束時間・労働時間も長く、またビルメンよりも仕事や将来が保障されず、さらには派遣社員違法派遣偽装請負も非常に多い業界であり、いつクビになるか不思議ではないという過酷な条件下で働くシステムエンジニアプログラマーを現代社会における最底辺職業として差別する用語である。

なお、欧米における下っ端プログラマー、俗に言うコーダーに相当する技術力しか持ち合わせていない人の待遇は、日本におけるIT土方の比ではないくらい更に酷く、ほぼ人間扱いされないという状況である。

IT土方へ発注する危険性

旧来の土方と呼ばれた土建屋やゼネコンは事故や災害が一定確率で発生するという前提のもと予算や人手を確保するのが一般的である。対してIT産業のほとんどがそのようなリスクを一切考慮せずに案件に取り掛かるという前時代的な風潮がきわめて強い。不毛な価格競争の末に人的リソースのみならず、設計書なし、冗長化なしなどが当たり前のように行われているのが実情である。

これはIT土方として働く末端作業員のみならず、仕事を発注する側にも非常にリスクがあることであり、目的物が完成していないにも関わらず、莫大な請求が行われる事件もしばしば発生している。悪質なIT土方の元締め企業ではそのような事態になる前提で契約書に有利な条件を小さな文字で書いてあることが多いので注意する必要がある。

なお、勘定系システムを巡るスルガ銀行とIBMの訴訟では「リスクの回避策など十分な検討を怠った」としてそのような悪質な契約書は無効であるとする判決が出ており、そのような事態に陥っても最後まで諦めないことが重要である。基本的に裁判費用は敗訴した側の負担であり、たとえ少額であっても勝ち目があるのであれば戦うべきである。[1]

関連項目

参考文献