NVM Express

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NVM Express(読み:えぬぶいえむえくすぷれす、語源:Non Volatile Memory Express、通称:NVMe)とは、SATAの後続規格として登場したパソコンSSDを接続するための規格である。

概要[編集 | ソースを編集]

NVMeはSCSISATAと同じくストレージを接続するための規格である。

NVMeはPCI Express Gen.3をそのまま利用し、さらにSSDに特化しHDDは一切考慮しない論理層を被せるというシンプルさが特徴である。このため物理的な規格というよりは、物理的な規格はPCI Expressそのもので、NVMeはSATAにおけるAHCIに相当するファームウェアに実装すべきソフトウェアの規格であるといえる。よってPCI Expressノートパソコン向けなどに超小型化した規格であるM.2でも利用できる。

なお、物理的な規格はまったくないわけでもなく、従来の3.5インチや2.5インチのHDDのように箱状、かつケーブルで接続したいという要望に対応する規格は存在している。たとえばパソコン向けにもASUS Hyper Kitなどが発売している。

SATAの理論層であるAHCIでは1個だったキューが65536個も用意されているなどの特徴がある。これによりサーバーなどで並列的に大量の処理を行う場合には圧倒的なパフォーマンスを発揮できる。

主なOSの対応状況[編集 | ソースを編集]

Linux[編集 | ソースを編集]

Linuxではカーネル3.1からNVMeをサポートしている。

Mac OS X[編集 | ソースを編集]

Mac OS XではMac OS X 10.10 (Yosemite)から対応している。 ハードウェアとしても2015年発売のMacBook(12インチのやつ)でアップル独自仕様からNVMeに変更になった。

Windows[編集 | ソースを編集]

WindowsではWindows 8.1Windows Server 2012 R2から純正ドライバが入っている。

起動ディスク[編集 | ソースを編集]

NVMeを起動ディスクとして使用するには、NVMeからの起動に対応したBIOSUEFIが必要となる。

主な製品[編集 | ソースを編集]

NVMe SSDの初の製品は2014年夏に登場した「Samsung XS1715」である。 容量は実に1.6Tバイトで、米Dellの1万ドルのサーバー「PowerEdge R920」に搭載する形で出荷された。

続いてIntelも「Intel DC P3600」と「Intel DC P3700」シリーズを発表した。非常に高価な製品だが容量は2Tバイトまである。

コンシューマー向けに初登場となったのは「Intel SSD 750」であった。それまで業務用で300万円していたものが、NANDTLCに変え、データ保護機構などその他は据え置きで定価6万円まで下げたという攻撃的な代物であった。この製品はSSDに革命をもたらしたというよりもエンタープライズ向けHDD業界を震撼させた。

関連項目[編集 | ソースを編集]