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ベンダーロックイン

3,407 バイト追加, 2012年5月3日 (木) 14:13
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'''ベンダーロックイン'''(vendor lock-in)とは、顧客(ユーザー)にある特定の[[システム]]を使わせることにより、他の[[システム]]への乗り換えが事実上不可能な状況に陥れる行為のことである。顧客囲い込み戦略の一形態。

似たような言葉として、[[ウォールドガーデン]](walled garden)というものがある。
ベンダーロックインは否定的な言い方、[[ウォールドガーデン]]は肯定的な言い方であり、どちらも意味は同じである。

ベンダーロックインを行うには、まず「使わせる」という事が重要であり、最初は驚くほど甘い条件を提示し、ある程度の[[データ]]がたまり、[[システム]]の[[運用]]も止められない状況になった段階で本性を現し、あとはシステム屋(ベンダー)の言い値で事を進めなければならなくなる。つまりベンダーロックインに成功すれば、システム屋(ベンダー)は顧客(ユーザー)のケツの毛までむしりとれるのでボロ儲けである。

ベンダーロックインという言葉は、[[クラウドコンピューティング]]という言葉の流行とともに再び人気キーワードとなりつつある。

2008年に[[フリーソフトウェア財団]]([[FSF]])の創設者の[[リチャード・ストールマン]]氏が「[[クラウドコンピューティング]]は愚かな考え」と警告していたにもかかわらず<ref>http://opensource.slashdot.jp/story/08/10/02/037222/Richard-M.-Stallman%E6%9B%B0%E3%81%8F%E3%80%81%E3%80%8CGmail%E3%82%92%E4%BD%BF%E3%81%86%E3%81%AE%E3%81%AF%E6%84%9A%E3%81%8B%E3%81%AA%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%A0%E3%80%8D</ref>、[[Google App Engine]]を使い続けた[[情弱]]たちが、みごとに2011年の大幅値上げで阿鼻叫喚することとなったのは記憶に新しい<ref>http://www.publickey1.jp/blog/11/google_app_engine_4.html</ref>。

なお、[[Google]]でベンダーロックイン戦略を推し進めた偉い人([[パトリック・シャネゾン]]氏)は、後に[[クラウド]]が大問題になることまで計画のうちだったようで、早々にGoogleを退社し、その危険性を訴えて[[VMware]]を売りまくり大儲けしたという<ref>http://japan.zdnet.com/cloud/analysis/35014482/</ref>。

IT投資戦略の要点とは、ベンダーロックインに対する[[リスクコントロール]]であり、少なからずベンダーロックインは発生してしまい100%の回避は不可能であるという前提で、ベンダーロックインに陥った際のロスをいかに最小限に抑えるか、という点がシステム導入担当者(顧客)の力量を表すもっとも重要な要素だと某[[ソフトバンク]]のイベントで言っていた。たとえば[[クラウド]]を使うにしても、事前に逃げ道を用意しておく、[[プログラミング言語]]や[[フレームワーク]]への依存度が低いサービス([[IaaS]]などの低レベルな環境)のみを使う、などといった事が求められる。

== 関連項目 ==
* [[クラウドコンピューティング]]
* [[プロプライエタリ]]
* [[オープンソース]]

== 参考文献 ==
<references/>

== 外部リンク ==

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