PCI Express
PCI Express(Peripheral Component Interconnect Express、略称:PCIe)とは、コンピュータのマザーボード上の拡張スロットの規格であり、高速なデータ転送を実現するためのシリアル通信インターフェースです。
かつて主流だったPCI(Peripheral Component Interconnect)バスの後継として設計され、グラフィックボード、SSD、サウンドカード、キャプチャーボードなど多様なパーツを接続するために使われています。
歴史と背景[編集 | ソースを編集]
PCI Expressは2000年代初頭に開発され、古い並列通信のPCIやPCI-X、グラフィックス向けのAGPを置き換えるために設計されました。従来のPCIはパラレル通信方式でしたが、PCIeは高速なシリアル通信を用いる方式に変更されています。
仕組み・特徴[編集 | ソースを編集]
PCIeは「レーン」と呼ばれる双方向のデータ転送路を持っています。1レーンは上下2本の電線ペア(送受信用)で構成され、データを同時にやりとりします。複数のレーンを束ねて使用することができ、x1、x4、x8、x16などの形態があります。レーン数が多いほど、転送速度が速くなります。
たとえば、x16のスロットは16本のレーンを使い、非常に高速なデータ転送が可能なので主に高性能なグラフィックカードに使われます。
主な用途[編集 | ソースを編集]
PCIeはパソコンの多くの拡張パーツ接続に使われています。以下のような用途があります。
- グラフィックボード(GPU)
- NVMe対応SSD(超高速ストレージ)
- USB拡張カード
- サウンドカード
- キャプチャーボード
バージョンの進化[編集 | ソースを編集]
PCIeは世代ごとに転送速度が向上しています。代表的な世代例は以下の通りです。
- PCIe 1.0:2.5 GT/s(ギガトランスファー/秒)
- PCIe 2.0:5 GT/s
- PCIe 3.0:8 GT/s
- PCIe 4.0:16 GT/s
- PCIe 5.0:32 GT/s
各バージョンは下位互換性があり、新しいマザーボードで古いPCIeデバイスが使用可能です。
物理的特徴[編集 | ソースを編集]
PCIeはマザーボード上で拡張カードを挿入するスロットとしても知られています。スロットの長さやレーン数によってサイズが違います。例えば、x1は短くて小さなカード用、x16は長くて高性能デバイス向けです。
また、「PCI Express補助電源コネクタ」という名称でも使われることがあり、グラフィックカード用の補助電源ケーブルも「PCIe電源ケーブル」と呼ばれます。