「プログレッシブダウンロード」の版間の差分
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== 関連項目 == | == 関連項目 == |
2012年6月21日 (木) 01:53時点における版
プログレッシブダウンロード(英: progressive download)とは、静止画や動画、音楽などのファイルをダウンロードしつつ、その一部を受信した時点で表示再生を行う手法のことである。
ストリーミングと非常に似ているため、疑似ストリーミングとも呼ばれるが、技術的にまったく異なるものである。
プログレッシブダウンロードは、YouTubeやニコニコ動画、FC2動画などの動画配信サイトが採用している方式である。なお、ニコニコ生放送やFC2ライブはプログレッシブダウンロードではなくストリーミングである。基本的に生放送系はストリーミング、録画系はプログレッシブダウンロードと思って間違いない。
なお、JPEGやPNG、GIFなどの画像データがモザイク状から徐々に完全体になるのもプログレッシブダウンロードである。JPEGの場合は保存時にプログレッシブJPEG形式で保存する必要がある。
プログレッシブダウンロードとストリーミング
ストリーミングでは送信者から受信者へ一方的にデータを送り付けることで実現している。通信経路でパケットをロスしたら無かったことにするという、いうなればストリーミングはテレビやラジオなどの一方的な配信をインターネット上に構築したものであり、ストリーミングは主にライブチャットをはじめとした生放送系のシステムで使われる技術である。
一方、プログレッシブダウンロードはあくまで送受信側が相互にコミュニケーションをとる一般的なダウンロード処理であり、追っかけ再生を行うことでストリーミングと同じような操作感を再現したものである。
たとえば動画配信において何らかの理由により一時的に通信が困難になったとすると、ストリーミングではパケットロスによりその期間の映像は失われるが、プログレッシブダウンロードでは通信が止まった部分からダウンロードを再開することで完全な映像を見ることができる。
著作権問題
また、プログレッシブダウンロードの実態は通常のダウンロード処理であるため、一度ダウンロードした部分はローカル上のキャッシュを利用することで通信することなく利用することもできる。そのことが原因で著作権の観点から見て著作物をプログレッシブダウンロードした場合に建前上は見えないキャッシュファイルであることが多いが、現実的には通常のファイルとして恒久的にアクセスできる状況にあるため問題になりつつある。
主なプロトコルと実装
ストリーミングとプログレッシブダウンロードはその特性の違いにより、ストリーミングはUDP/IPとの相性が良く、プログレッシブダウンロードはTCP/IPとの相性が良いと言われている。そのためTCP/IP上に構築されたHTTPを使うウェブの世界では、その構築の容易さや、一般市販されているルーターなどでは初期設定でHTTP通信が許可されておりファイアーウォールなど超えやすいという理由から、プログレッシブダウンロードが広く使われている。
なお、ストリーミングと言えばUDP/IPというわけでもなく、あくまで効率的で相性が良いだけなので、FlashやSilverlight(通称Smooth Streaming)などを噛ますことでHTTPで強引にストリーミングを実現するという手法もある。これらはアダルトチャットを筆頭としたライブチャット界隈ではこれが広く使われており、とくにFlash Media Streaming Serverは圧倒的な勢力となっている。
関連項目
参考文献