「Mantle」の版間の差分

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== 概要 ==
 
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MantleはAMDが2013年9月27日に米国ハワイで開催した技術説明会「GPU 14 Tech Day」で発表されたもので、大雑把に言うと[[OpenGL]]や[[Direct3D]]と同様(競合)する3D専用API群である。イメージとしては遥か昔、[[Direct3D]]に次々と駆逐された[[PowerVR]]の[[Super Graphics Library]]や[[Voodoo]]の[[Glide]]などとほぼ同じ発想である。
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Mantleは[[AMD]]が2013年9月27日に米国ハワイで開催した技術説明会「GPU 14 Tech Day」で発表されたもので、大雑把に言うと[[OpenGL]]や[[Direct3D]]と同様(競合)する3D専用API群である。イメージとしては遥か昔[[Direct3D]]に次々と駆逐された[[PowerVR]]の[[Super Graphics Library]]や[[Voodoo]]の[[Glide]]などとほぼ同じ発想である。
  
なぜ今更そんなものを出してきたかというと、[[Radeon]]が[[PlayStation 4]]や[[Xbox One]]と言った家庭用ゲーム機を制圧・統治したためだという。
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なぜ今更そんなものを出してきたかというと、[[Radeon]]が[[PlayStation 4]]や[[Xbox One]]と言った[[家庭用ゲーム機]]を制圧・統治したためだという。Mantleは上記の[[家庭用ゲーム機]]たちに共通する[[API]]を整備し、かつ[[PC]]でも同様に使えるようにしようという発想である。つまり「Mantleを使えば家庭用ゲーム機からPCへの移植が捗る」とAMDは主張している。
Mantleは上記のゲーム機たちに共通するAPIを整備し、かつPCでも同様に使えるようにしようという発想である。
 
つまり「Mantleを使えば家庭用ゲーム機からPCへの移植が捗る」とAMDは主張している。
 
  
 
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[[OpenGL]]のように[[CAD]]から[[ゲーム]]まで幅広くサポートする汎用的な作りではなく、Mantleはあくまでも[[ゲーム]]に特化しているため、AMDの発表した公称値では競合するOpenGLやDirect3Dの9倍もの速度を安定して叩き出せるという。
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[[OpenGL]]のように[[CAD]]から[[ゲーム]]まで幅広くサポートする汎用的な作りではなく、Mantleはあくまでも[[ゲーム]]に特化しているため、[[AMD]]の発表した公称値では競合する[[OpenGL]]や[[Direct3D]]の9倍もの速度を安定して叩き出せるという。
  
 
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=== 互換性 ===
いわゆる初期化ルーチンなどは汎用性がないが、[[シェーディング言語]]には[[HLSL]]をベースに魔改造したものを採用しているため移植性もそんなに悪くないという。
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いわゆる初期化ルーチンなどは汎用性がないが、[[シェーディング言語]]には[[HLSL]]をベースに[[魔改造]]したものを採用しているため[[移植性]]もそんなに悪くないという。
  
 
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当然のように[[NVIDIA]]の[[GPU]]では使えない。
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当然のように[[NVIDIA]]の[[GPU]]では使えない。ただしAMDは「技術的には他社製品でも利用可能であり、要望があれば他社にも技術提供する」と述べている。
  
 
== 関連項目 ==
 
== 関連項目 ==

2014年2月14日 (金) 02:25時点における版

Mantle(読み:まんとる)とは、AMDが発表したゲーム向けの低レベルAPIである。

概要

MantleはAMDが2013年9月27日に米国ハワイで開催した技術説明会「GPU 14 Tech Day」で発表されたもので、大雑把に言うとOpenGLDirect3Dと同様(競合)する3D専用API群である。イメージとしては遥か昔Direct3Dに次々と駆逐されたPowerVRSuper Graphics LibraryVoodooGlideなどとほぼ同じ発想である。

なぜ今更そんなものを出してきたかというと、RadeonPlayStation 4Xbox Oneと言った家庭用ゲーム機を制圧・統治したためだという。Mantleは上記の家庭用ゲーム機たちに共通するAPIを整備し、かつPCでも同様に使えるようにしようという発想である。つまり「Mantleを使えば家庭用ゲーム機からPCへの移植が捗る」とAMDは主張している。

速度

OpenGLのようにCADからゲームまで幅広くサポートする汎用的な作りではなく、Mantleはあくまでもゲームに特化しているため、AMDの発表した公称値では競合するOpenGLDirect3Dの9倍もの速度を安定して叩き出せるという。

互換性

いわゆる初期化ルーチンなどは汎用性がないが、シェーディング言語にはHLSLをベースに魔改造したものを採用しているため移植性もそんなに悪くないという。

その他

当然のようにNVIDIAGPUでは使えない。ただしAMDは「技術的には他社製品でも利用可能であり、要望があれば他社にも技術提供する」と述べている。

関連項目

参考文献