「メンブレンキーボード」を編集中
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− | '''メンブレンキーボード''' | + | '''メンブレンキーボード'''(membrane keyboard)とは、接点の付いたシート状の素材(メンブレン)を押し、接触させることにより入力を行う[[キーボード]]のことである。「メンブレン」とは「膜」を意味する。 |
== 概要 == | == 概要 == | ||
− | + | メンブレンキーボードでは、メンブレンシートと呼ばれる薄膜スイッチ([[メンブレンスイッチ]])と、弾力(反発力)を得るための[[ラバードーム]]と呼ばれるゴムをもちいた構造([[アクチュエーター]])を採用していることが多い。かつてはメンブレンシートだけで出来た[[キーストローク]]わずか数ミリという製品もあった。 | |
− | + | なお、「メンブレンキーボードはキータッチが最悪だ」と言われることが多いが、メンブレンシートが悪いわけではなく、スイッチにメンブレンシートを採用するほどコストカットした製品では、[[アクチュエーター]]に安いゴム製の[[ラバードーム]]を採用していることが多いためであり、99%の確率で[[ラバードーム]]が粗悪なことによるものである。 | |
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== 静音 == | == 静音 == | ||
− | [[メンブレンスイッチ]]自体は[[キーストローク]] | + | [[メンブレンスイッチ]]自体は[[キーストローク]]が1mm程度であり、音が出る以前に、押した感触すら無いに等しい。 |
また、メンブレンキーボードにおいて深い[[キーストローク]]を実現するために、大多数の製品で採用される[[ラバードーム]]は、柔らかい押し味、かつ打鍵時の騒音も少なく静かである。この柔らかさに関しては賛否両論があり、とくに反発力が弱い点が指摘されることも多い。 | また、メンブレンキーボードにおいて深い[[キーストローク]]を実現するために、大多数の製品で採用される[[ラバードーム]]は、柔らかい押し味、かつ打鍵時の騒音も少なく静かである。この柔らかさに関しては賛否両論があり、とくに反発力が弱い点が指摘されることも多い。 | ||
− | + | なおゴム(ラバー)に加え、弾力(反発力)を得るため補助的にコニックリング(円錐スプリング)を仕込んだ[[バックリングスプリングキーボード]]なる製品もあり、これもメンブレンキーボードの一種に分類されることが多いが、音や感触はどちらかというと[[メカニカルキーボード]]に近い。 | |
== 軽い == | == 軽い == | ||
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[[キーボード]]の重量が軽いと[[底打ち]]時に発生する振動が問題となることが多いが、メンブレンキーボードの大多数が採用する[[ラバードーム]]はグニャグニャのゴムなので[[底打ち]]時の振動はあまり問題にならない。 | [[キーボード]]の重量が軽いと[[底打ち]]時に発生する振動が問題となることが多いが、メンブレンキーボードの大多数が採用する[[ラバードーム]]はグニャグニャのゴムなので[[底打ち]]時の振動はあまり問題にならない。 | ||
+ | |||
+ | 一方で、ゴムの劣化により粘着力が出てくると、グニャッと底に張り付くという問題がある。これを[[底打ち]]ならぬ「[[底付き]]」という。 | ||
== 耐久性 == | == 耐久性 == | ||
− | [[メンブレンスイッチ]]は、ビニールシートに[[配線]]を[[圧膜印刷]]したものなので、[[打鍵]]しまくると[[電導インク]] | + | [[メンブレンスイッチ]]は、ビニールシートに[[配線]]を[[圧膜印刷]]したものなので、[[打鍵]]しまくると[[電導インク]]が擦れて無くなり、反応しなくなる。これはプリント基板全般に共通することである。 |
また、ただのビニールシートなので耐水性は高く、濡れてもしっかり乾かせば復活する確率が高い。 | また、ただのビニールシートなので耐水性は高く、濡れてもしっかり乾かせば復活する確率が高い。 | ||
− | + | また、メンブレンキーボードの[[アクチュエーター]]に多い[[ラバードーム]]はゴムなので耐久性は比較的乏しい。[[ラバードーム]]の耐久性については[[ラバードーム]]の項目を参照。なお、[[ラバードーム]]が劣化するとゴムに粘着力が出てきてキーの戻りが悪くなる。これを「底付き」という。 | |
== 価格 == | == 価格 == | ||
− | + | メンブレンキーボードはビニールとゴムの塊なので、他の複雑な機構を採用した[[キーボード]]と比べて安価に製造できる利点がある。そのためメンブレンキーボードは、[[パソコン]]のコスト削減時に「キーボードは数字に表せない」というマーケティング的な理由により、真っ先に採用される粗悪な[[キーボード]]の代名詞となっている。 | |
− | + | なお[[富士通]]の[[Libertouch]]のように高価な製品がないわけでもない。 | |
== その他 == | == その他 == | ||
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== 関連項目 == | == 関連項目 == | ||
* [[パンタグラフキーボード]] - メンブレンにパンタグラフを組み合わせたもの | * [[パンタグラフキーボード]] - メンブレンにパンタグラフを組み合わせたもの | ||
− | * [[ | + | * [[バックスプリングキーボード]] - メンブレンにスプリングを組み合わせたもの |
* [[メカニカルキーボード]] - 中級キーボードの代名詞 | * [[メカニカルキーボード]] - 中級キーボードの代名詞 | ||
* [[静電容量無接点キーボード]] - 高級キーボードの代名詞 | * [[静電容量無接点キーボード]] - 高級キーボードの代名詞 | ||
== 参考文献 == | == 参考文献 == | ||
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+ | == 外部リンク == | ||
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