「PCエンジンシャトル」を編集中

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'''PCエンジンシャトル''' (PI-TG5)とは、1989年11月発売に[[NECホームエレクトロニクス]]から発売した[[家庭用ゲーム機]]である。
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発売元:NECホームエレクトロニクス
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発売:1989年11月22日
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価格:18800円
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商品番号:PI-TG5
  
[[Huカード]]しか遊べないのが特徴である。
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低年齢層向け廉価版PCエンジン
  
PCエンジンシャトルは「子供向けのPCエンジン」として宇宙船を模したデザインを採用し、価格も[[白エンジン]]より6000円も安い18,800円となった。
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 1987年10月に発売開始されたPCエンジンもそこそこの成功をおさめて2年を経過していた1989年(平成元年)の秋。前年にセガが16ビットマシン「メガドライブ」を発売しており、翌年には任天堂がファミコンの後継機「スーパーファミコン」の発売を控えたという時期で、PCエンジンもぼちぼち新たな戦略開始の必要に迫られていた。そこでNEC-HEが打ち出したのが他機種と一線を画したやり方、「PCエンジン」のソフトを遊べるという共通項を持つターゲットの異なる複数の本体マシンを送り出し、異なる層にまたがった幅広いユーザーを得ようという作戦だった。こういう発想はまさにパソコン・家電メーカーならではのものだったといえよう。
  
「子供は大きいほうが喜ぶ」という理由でPCエンジンシャトルの筐体は[[白エンジン]]と[[CDROM2]]を合体させた状態くらい巨大なものになっている。ちなみに中の基板も無駄に大きい。ときはバブル絶頂期、そんな細かい[[コストカット]]はする気なし。
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 その戦略にのっとって、主に低年齢層のユーザー獲得を目指して発売された「廉価版PCエンジン」が、この「PCエンジンシャトル」だ。価格は純正のPCエンジンに比べて6千円ほど安い。その名前は「スペースシャトル」に由来し、流線形の宇宙船をイメージした玩具性の高いボディデザインとなっている。
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 本体のデザインに合わせて同梱のターボパッドも宇宙船らしきデザイン(宇宙戦艦に搭載された戦闘機という感もある)となっている。これは商品名は「ターボパッドII」と名づけられており、別売もされていた。PCエンジンコントローラー中の珍品の一つだ。
  
また「拡張端子を省いたことにより低価格化がはかられた」などと表向きは書かれていることが多いが、
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スロット部分 本体のデザインで注目してほしいのはHuCARDを差し込むスロット部分。差し込み口の構造自体は他のPCエンジンマシンと変わらないが、その上に半透明の開閉式カバーがついているのだ。宇宙船のコクピットを思わせるデザインと、格納後もHuCARDのイラスト印刷部分が見えるカッコよさとが両立した秀逸なデザインである。
実際は独自形状の拡張端子を搭載しており、PCエンジンシャトル専用のバックアップ装置「[[シャトル専用バックアップユニット (PI-AD9)]] 」も別売された。
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 ボディを流線形デザインにしたことでパッド端子が前方斜め横につく形となったが、このアンバランスぶりもかえってカッコよくもある。後部の二つの「垂直尾翼」部分は単なる飾りで何の意味もないのだが、その後ろにある噴射口っぽいところはバックアップメモリの接続端子がある場所で、「シャトル」専用の「バックアップユニット」を接続できるようになっている。
ただ他の拡張機器とは互換性がない。
 
  
テレビとの接続方式はRF出力からAVステレオ出力へと変更された。
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 バックアップメモリが「シャトル」専用のものしか使えないのは、PCエンジンが掲げる「コア構想」に対応するための巨大な後部接続端子が削除されているためだ。実はこの接続端子部分を削ったことで6千円のコストダウンを実現しているのだ。このため「バックアップブースター」や「天の声2」、さらにはCD-ROM2システムといったコア構想周辺機器は「シャトル」では一切利用できない。あくまでHuCARDゲームソフトしか遊ばない前提で設計されたPCエンジンなのだ。
  
ちなみに以下の3機種はほぼ同時期に発売されている。
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 後部のバックアップメモリ接続部分の隣にはAV出力端子があり、同梱のPCエンジン用AVケーブルをここに差し込んでTVと接続する仕様になっている。初代の「白PC」はRF出力機能しか持たずAV出力はオプションの「AVブースター」を接続する必要があったが、この「シャトル」以後に発売されたPCエンジン本体はAV出力が標準装備となってゆく。
* 1989年11月 = [[PCエンジンシャトル]]
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* 1989年12月 = [[PCエンジンコアグラフィックス]]
 
* 1989年12月 = [[PCエンジンスーパーグラフィックス]]
 
  
[[category: PCエンジン]]
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◆PCエンジンお子様向け戦略は…
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 「お子様」というよりハッキリ「幼児」と言ったほうがいいだろう。「シャトル」が狙ったターゲットはPCエンジンがなかなかファミコンから奪取できなかった小学生低学年以下の幼児層だった。PCエンジンは当初から低年齢層をターゲットにしていたフシはあるのだけど(立ち上げ時のソフトが「カトちゃんケンちゃん」とか「ビックリマンワールド」だったぐらいで)、高性能で高価格、ゲームセンターのアーケードゲームの移植に優れたヘビーゲーマー向けマシンという性格が強くなり、低年齢層はあまり寄り付かないのが実態だったのだ。それならばコムズかしいコア構想など切り捨てて価格を下げ、幼児にも親しみやすい玩具性を持たせようと「シャトル」を送り出したわけだ。
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シャトルパッケージ 「シャトル」のパッケージ箱にもそうした姿勢は強く表れている(右写真)。確認はとってないのだが、イラストデザインは人気絵本作家の五味太郎氏によるものと思われ、たくさんの子供が楽しげに遊ぶ親しみやすいパッケージ絵は明らかにゲームにさして興味を持たなそうな低年齢層をターゲットにしている(ゲームで遊んでる子が見当たらないのがポイント(笑))。また同梱のソフト紹介冊子には「ドラえもん迷宮大作戦」(’89)など幼児層にアピールしそうなタイトルが前面に押し出されていた。
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 幼児向けのPCエンジンソフトも末期のSCD時代までチラホラとは出ているのだが、いずれもとても売上がよかったとは思えない状況だ。幼児向けソフトの極北はNHKエンタープライズから出た「にこにこぷん」(’91)なのは間違いないが、そのころはやはり値段を下げた「コアグラフィックスII」がメイン本体の時期で、「シャトル」などとうに市場から消えていた。ほかはアニメキャラクターを使ったHuCARDソフトにかなり低年齢向けと思えるものが多く、1994年年末なんて時期に出た最後のHuCARDソフト「21エモン・めざせホテル王」(’94)までその系譜が続いているが、市場ではほとんど存在感がなかったというのが実態だろう。

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