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リンクアグリゲーション

3,784 バイト追加, 2012年11月4日 (日) 05:06
ページの作成:「'''リンクアグリゲーション'''(英語:link aggregation)とは、複数の物理的なネットワーク回線(LAN回線)を仮想的に束ね、...」
'''リンクアグリゲーション'''(英語:link aggregation)とは、複数の物理的な[[ネットワーク回線]](LAN回線)を仮想的に束ね、あたかも1本の回線であるかのように扱う技術のことである。言うなれば[[ストレージ]]で用いられる[[RAID]]の[[ネットワーク]]版のようなものである。

[[TCP/IP]]を利用する[[プログラム]]側からは1個の[[ネットワークカード]](1個の[[IP]])に見えるため、[[ソフトウェア]]を作る時点での[[ソースコード]]レベルでの対応は不要である。

リンクアグリゲーションの仕様はIEEE P802.3adとして2000年3月に標準化されている。
また、[[シスコ]]製品では[[EtherChannel]]という独自用語が用いられている。

リンクアグリゲーションを利用することを[[トラッキング]]という。

似たような言葉として、[[KDDI]]が開発した無線通信用の「リンクアグリゲーション無線技術」という技術的にも名称的にも非常に似ているがまったくの別物もある。

== 利点 ==
リンクアグリゲーションを用いると、物理的なネットワーク回線の仕様帯域を合計した量の帯域を使用できるようになる。例えば1Gbpsの[[LANケーブル]]を4本束ねれば4Gbpsの回線となる。IEEE P802.3adの仕様上では最大8回線をまとめることができる。

また、物理回線のうち1経路に不具合が生じたとしても、生き残っている他の回線で通信を継続でき、[[障害耐性]]を高めるためのネットワーク回線の[[冗長化]]手段として意味も大きい。たとえば[[VIA Technologies]]の[[キオスク端末]]などを想定した[[マザーボード]]ではこの[[冗長化]]を主目的として[[オンボード]]の[[GbE]]端子が2ポート搭載されていたりする。

== 欠点 ==
反面、リンクアグリゲーションを利用するには[[ネットワークカード]]とその[[ドライバ]]、通信経路中にある[[ハブ]]や[[ルーター]]なども対応製品を用いる必要がある。もともと[[サーバー]]向けの技術であるため、当然のように[[家電量販店]]や[[パソコンショップ]]などで売られている安物は非対応製品ばかりである。

あくまで[[LAN]]向けの技術であり、[[WAN]]では使えない。[[WAN]]であっても[[LAN配線方式]]の光回線サービスであれば応用できそうではあるが、現状ではリンクアグリゲーションに対応した光回線業者も[[ISP]]もない。それどころか[[LAN配線方式]]自体が下火だったりする。

また、一部のメーカーの[[LAN端子]]が複数付いた[[サーバー]]では、リンクアグリゲーションに[[ハードウェア]]的には対応しているが、[[ドライバ]]において[[ソフトウェア]]的に利用制限を掛けている物もあり、それらでは別途[[ライセンス]]を購入しないと利用できないようになっている。

== その他 ==
リンクアグリゲーション対応製品は比較的高価であるが、リンクアグリゲーション対応の[[ネットワークカード]]だけならば個人でも買えない価格帯ではないので2枚ほど買い、[[ハブ]]などを介さずに[[LANケーブル]]で[[PC]]を直結することで楽しむこともできる。

また、[[VIA Technologies]]のリンクアグリゲーション対応マザーボードが[[CPU]]なども全部付いて1枚2~3万円程度なので2~3枚ほど買って繋いでみるのも面白い。

== 関連項目 ==

== 参考文献 ==
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