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'''アウト・オブ・オーダー'''(out of order)とは、[[CPU]]の高速化手法のひとつで、[[プログラム]]に記述された命令の順番に関係なく、処理に必要な[[データ]]が揃った命令から実行して結果をキャッシュメモリに格納しておく仕組みです。
 
'''アウト・オブ・オーダー'''(out of order)とは、[[CPU]]の高速化手法のひとつで、[[プログラム]]に記述された命令の順番に関係なく、処理に必要な[[データ]]が揃った命令から実行して結果をキャッシュメモリに格納しておく仕組みです。
  
分岐処理などによりその命令に到達しなかった場合は無駄な処理になりますが、到達すればCPUの効率を向上させることができます。
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分岐処理などによりその命令に到達しなかった場合は無駄な処理になりますが、到達すればCPUの効率を向上させることができます。「無駄な処理」は「無駄な消費電力」と等価であるため省電力向け製品では採用されないことが多いです。
  
 
単純なアウトオブオーダーの性能はキャッシュメモリの大きさが重要だったりします。また分岐処理のうちどちらに分岐しそうかを予測する「[[分岐予測]]」なる技術も重要になります。
 
単純なアウトオブオーダーの性能はキャッシュメモリの大きさが重要だったりします。また分岐処理のうちどちらに分岐しそうかを予測する「[[分岐予測]]」なる技術も重要になります。
  
 
プログラムに記述された命令の順番に実行する方式を「[[インオーダー]]」といいます。どらいも一長一短であり、高性能を追求する場合はアウトオブオーダー、省電力を追求する場合はインオーダーを採用することが一般的です。
 
プログラムに記述された命令の順番に実行する方式を「[[インオーダー]]」といいます。どらいも一長一短であり、高性能を追求する場合はアウトオブオーダー、省電力を追求する場合はインオーダーを採用することが一般的です。
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[[category: CPU]]

2024年2月7日 (水) 06:41時点における最新版

アウト・オブ・オーダー(out of order)とは、CPUの高速化手法のひとつで、プログラムに記述された命令の順番に関係なく、処理に必要なデータが揃った命令から実行して結果をキャッシュメモリに格納しておく仕組みです。

分岐処理などによりその命令に到達しなかった場合は無駄な処理になりますが、到達すればCPUの効率を向上させることができます。「無駄な処理」は「無駄な消費電力」と等価であるため省電力向け製品では採用されないことが多いです。

単純なアウトオブオーダーの性能はキャッシュメモリの大きさが重要だったりします。また分岐処理のうちどちらに分岐しそうかを予測する「分岐予測」なる技術も重要になります。

プログラムに記述された命令の順番に実行する方式を「インオーダー」といいます。どらいも一長一短であり、高性能を追求する場合はアウトオブオーダー、省電力を追求する場合はインオーダーを採用することが一般的です。