B-CASカード
B-CASカード(びーきゃすかーど)とは、株式会社ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ(BS Conditional Access Sysytems)が発行する接触式ICカードである。
目次
概要
もともとはBSデジタル(BSDと略されることがあるがOSのBSDとは関係ない)の有料契約者を識別する「限定受信システム」であったが、いつのまにかCS、はてには地上デジタル放送にまで適用され、いまでは日本でテレビを見るのに必須となっている。BS、110度CS、地上デジタル放送を視聴するときに、テレビなどの視聴装置の専用スロットに差し込んで使用する。
あの薄っぺらいカードの中にはMC6805というワンチップマイコンが入っている。 凄い時代になったでしょ?
B-CASカードの種類
B-CASカードには種類があり、また同じ色であっても型番によりわかれている。 型番の頭文字Tが東芝製、頭文字Mが松下(パナソニック)製である。
カードID | 色 | 概要 |
---|---|---|
0000-0001 0000-0002 0000-2000 |
赤 | 地デジ・BSデジタルのコピー制御に未対応 (カード表に星印無し)[1] |
0000-2002 | 赤 | 三波共用 (カード表に星印無し) |
0000-2800 | 橙 | CATV専用カード。地デジ・BSデジタルのコピー制御に未対応 (カード表に星印無し) |
0000-28** | 橙 | CATV専用カード |
0000-30** | 赤 | 三波共用 |
0000-31** | 赤 | 三波共用 |
0000-32** | 赤 | 三波共用 |
0000-35** | 白地に赤 | 三波共用ミニカード |
0000-40** | 白地に赤 | 店頭展示テレビ専用 |
0000-50** | 青 | 地デジ専用 |
0000-55** | 白地に青 | 地デジ専用ミニカード |
0000-57** | 白地に青 | 特別内蔵用 |
0000-90** | 黒 | 業務用 |
0000-91** | 黄 | 用途限定 |
その他
その他、未分類
ICカードリーダー・ライター
ここ最近は確定申告が流行しているようで、数日前まで1000~2000円程度で販売されていたICカードリーダーライターが5000円を超える値段となっていることも少なくない。なお、(確定申告では年に)1回しか使わないため、もしかすると早い時期に中古品が大量に出回るとの予測もある。
- NTTコミュニケーションズ SCR3310 - 接触型。最強伝説。
- SONY パソリ RC-S370 - 非接触型。Tカードの一部が非対応。
関連ニュース
2012年5月19日 - 朝日新聞: B―CAS書き換え有料テレビ見放題 不正ネットで拡散
デジタル放送対応のテレビに付いている「B―CASカード」に記録されている契約内容を書き換え、お金を支払わずに有料番組を見られるようにする方法が、ネット上で広がっている。総務省はこの方法が実際に使えることを確かめ、対策を検討するようカード発行業者に求めた。
この方法を紹介しているサイトによると、書き換えに必要なのは2千円ほどで市販されているカードの読み取り機と、ネットでダウンロードできるファイル。パソコンを使って手順に従えば、WOWOWやスカパーなどの有料放送が見放題にできるという。
有料番組の契約者が持つB―CASカードには、契約内容が暗号化されて書き込まれており、誰でも映像を見られるようにすることを防ぐガードは通常、この情報に従って解除される。今回はこの暗号を解読し、未契約でも「契約済み」との内容に書き換えているとみられる。
2012年5月19日 - 毎日新聞: <B-CAS>有料テレビを不正視聴 ネットに書き換え方法
テレビの有料番組を受信したり、番組の不正コピー防止に使われている「B-CASカード」のデータを書き換え、放送事業者に金を払わずに有料番組を視聴できる方法が、インターネットで出回っていることが分かった。総務省は「コンテンツ保護の観点から由々しき事態。B-CASシステムの改廃につながりかねない問題」として調査に乗り出した。
デジタル放送の視聴を可能にするB-CASカードは、同放送に対応する全てのテレビに付いている。不正B-CASカードは、今回のインターネットによるものとは別に、海賊版カードが数カ月前から出回っていた。
ネット上で出回っているのは、パソコンでネットからダウンロードしたソフトを用い、テレビや録画機器などに付いている正規のB-CASカードを書き換える方法。
正規カードで有料放送を見ようとすると、最初は一定期間の体験視聴ができるが、その後契約をしないとガードが掛かって見られなくなる。しかし視聴契約を結ぶと、テレビに付けたB-CASカードにその旨が暗号化して書き込まれ、ガードが解除される。今回の方法はカードの書き換えを可能にし、無料期間を延長することなどができる。
総務省によると、正規カードは現在約1億5000万枚発行されている。同省は今月中旬、各放送事業者やカード発行会社に断固とした対応を取るよう求めた。同省情報通信作品振興課は「不正カードで視聴することは放送法違反であり、損害賠償の対象になる」と注意を呼びかけている。
B-CASカードを発行しているビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ(東京)は「カード改造行為自体が損害賠償の対象になる。早急に技術的対応策を行い、不正行為の関係者を可能な限り特定の上、あらゆる法的措置を講じて厳正に対処したい」とコメントした。
関連項目
参考文献
- ↑ [地上・BSデジタル放送の「コピー制御」におけるB-CASカードの取り扱いについて http://av.hitachi.co.jtp/link/bscard.html]