JSファンダリ
JSファンダリ(JS Foundry)とは、半官半民の半導体ファウンドリー専業企業であり、パワー半導体やアナログ半導体の受託生産を行う。社名の「ファンダリ(ファウンドリー)」は鋳物工場を意味し、設計を外部から受託して半導体を製造する事業形態を指す。
沿革
- 2022年12月 米オンセミコンダクター(onsemi)新潟工場を買収し、JSファンダリ設立。
- 出資 日本政策投資銀行系ファンド(財務相)、伊藤忠商事系ファンド、マーキュリアインベストメント、産業創成アドバイザリーら。
- 2023年3月 本格稼働開始。旧・三洋電機系の工場を活用し、パワー・アナログ半導体の製造体制を整備。
- 2024年1月 酒井明彦氏が代表取締役社長に就任。
- 2024年10月 オキサイドと溶液法SiCウエハー事業で業務提携。
- 2025年7月 経営環境の悪化により東京地裁に破産手続き申請、負債総額161億円。
事業内容
JSファンダリは次の工程を含む受託生産サービスを提供する。
- 前処理・後処理
- EPI積層
- チップサイズパッケージ
- SiCパワー半導体向けウエハープロセス
主要製品・用途は以下の通りである。
| 製品 | 用途 |
|---|---|
| IGBT(650V/1200V級) | 家電、産業機器、太陽光発電、EV向け電力変換 |
| アナログ半導体 | 各種制御機器 |
| SiCパワー半導体 | 次世代高効率電力制御 |
技術と競争優位性
旧世代の0.35μm/6インチラインを活用しながら、高付加価値パワー半導体に特化する戦略を採用している。価格競争に強い中国勢とは異なり、「高度耐圧・高電流仕様」の製品に注力することでブルーオーシャン市場を狙う。また、溶液法SiCウエハーの国産化を目指すオキサイドとの協業により、ウエハー~パワー半導体までバリューチェーンを構築しようとしていた。
社会的意義
日本国内におけるアナログ・パワー半導体のサプライチェーン強化、および研究開発支援を目的とし、国や地方自治体からも補助金や支援が行われた。
破産申請
2025年7月14日、JSファンダリは中国メーカーの台頭などによる市況悪化で新規顧客開拓に苦戦し、東京地裁に破産手続きを申請。負債総額は161億円に達したと報じられている。
関連項目
- ファウンドリー
- パワー半導体
- シリコンカーバイド
- onsemi