iPhone X
iPhone Xとは、2017年11月にAppleが発売したiPhoneです。
「iPhone 8」と同時発表された「iPhone誕生10周年記念特別モデル」として位置づけられ、デザイン・機能の両面で従来のiPhoneから大きく転換した革新的な機種です。
最大の特徴は、ホームボタンを廃止して全面ディスプレイデザインを採用した点と、新しい生体認証システム「Face ID」を導入したことです。これにより長年続いたTouch IDと物理ホームボタンの伝統が終了しました。
画面は液晶から有機ELディスプレイ(Super Retina HD)へと変更になり、コントラストや発色が飛躍的に向上。A11 Bionicチップとニュートラルエンジンによって、ARや顔認証を含む機械学習処理も強化されました。iPhone Xは「未来のiPhoneの方向性」を示したモデルとして歴史的に重要な意味を持っています。
主なスペック[編集 | ソースを編集]
OS[編集 | ソースを編集]
- 初期: iOS 11
- 最新: iOS 16.7.12 = 2025年9月15日配信
iPhone XはiOS 16までサポートされ、iPhone 8と同等の長期アップデート対象となりました。
なお、2025年時点でもiOS 16のセキュリティアップデートは継続されています。iOS 26配信と同時にiOS 16の最新アップデートも配信されました。
SoC[編集 | ソースを編集]
- Apple A11 Bionic
- 6コアCPU(高性能2コア+高効率4コア)
- M11モーションコプロセッサ統合
- ニュートラルエンジン(Face IDなどの処理に対応)
メモリ[編集 | ソースを編集]
- 物理: 3GB(LPDDR4X)
iPhone 8よりも1GB多い3GBとなっています。
ストレージ[編集 | ソースを編集]
- 内蔵: 64GB / 256GB
- 外部ストレージ: 非対応
128GBモデルは存在せず、64GBか256GBの二択というラインナップでした。 これを買う層が64GBモデルなど買うわけもなく本当に意味不明なラインナップでした。
ディスプレイ[編集 | ソースを編集]
- 5.8インチ (Super Retina HDディスプレイ)
- 有機EL(OLED)
- 解像度: 2436x1125ピクセル(458ppi)
- HDR10・Dolby Vision対応
- True Toneディスプレイ
- 広色域(P3規格)対応
iPhoneとして初めて有機ELディスプレイを採用したことで、黒の表現力が格段に向上しました。
リアカメラ[編集 | ソースを編集]
- デュアルカメラ構成(広角+望遠)
- 広角: 1200万画素(12MP)、f/1.8、光学式手ぶれ補正
- 望遠: 1200万画素(12MP)、f/2.4、光学式手ぶれ補正
- 光学2倍ズーム、最大10倍デジタルズーム
- クアッドLED True Toneフラッシュ
- 4Kビデオ撮影: 24fps / 30fps / 60fps対応
- 1080pスローモーション: 最大240fps
デュアル光学式手ぶれ補正は当時として非常に高性能でした。
フロントカメラ[編集 | ソースを編集]
- 700万画素(7MP)
- TrueDepthカメラシステム(赤外線投射やドットプロジェクタ搭載)
- Face ID対応
- ポートレートモード、ポートレートライティング対応
- 1080pビデオ撮影対応
Face IDのため、従来のフロントカメラに加えて複雑なセンサーを統合した「TrueDepthカメラ」が搭載されました。
バッテリー[編集 | ソースを編集]
- 容量: 約2716mAh(公称値)
- ワイヤレス充電(Qi規格)対応
- 高速充電(30分で最大50%)
大画面化に伴い、シリーズ内では比較的大容量のバッテリーとなりました。
寸法と重さ[編集 | ソースを編集]
- 70.9mm x 143.6mm x 7.7mm
- 174g
ベゼルレス化により、従来の4.7インチ機とほぼ同じ筐体サイズに5.8インチディスプレイを収めることに成功しました。
認証[編集 | ソースを編集]
- Face ID(赤外線認証による顔認証システム)
指紋認証が廃止され、大胆に顔認証へ移行しました。
通信方式とバンド[編集 | ソースを編集]
- GSM/EDGE
- UMTS/HSPA+/DC-HSDPA
- LTE-Advanced(最大1Gbps)
- Wi-Fi (802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 5.0
- NFC(Apple Pay対応)
評価と影響[編集 | ソースを編集]
iPhone Xは、従来型iPhoneデザインを刷新した革新的モデルとして高く評価されました。ホームボタンの廃止、Face IDの導入、有機ELディスプレイの採用など、以降のiPhoneシリーズの基盤を築いた存在です。
発売当初は価格が非常に高額(米国で999ドル)であることから賛否両論を呼びましたが、結果的に「ベゼルレス・ノッチ付きデザイン」をスマートフォン業界全体に広めるきっかけとなりました。
その意味で、iPhoneの歴史を分ける大転換点として位置づけられています。