CD-ROM²システム

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CD-ROM²システムとは、1988年12月に発売したPCエンジンの周辺機器である。

概要[編集 | ソースを編集]

メーカー希望小売価格57,300円。PCエンジン本体とCD-ROM²システムを合わせて購入すると定価で10万円近くになるという非常に高価な物であった。

PCエンジンを代表する周辺機器であり、PCエンジン中期以降のソフトは、そのほとんどがHuCARDではなくCD-ROMでの供給となった。

CD部は単体でCDプレーヤーとしても使用可能であり、発売当時まだCDが普及途上の規格だったためCDプレーヤーとして利用する人も多かった。CDプレーヤーには曲単位ではなく一定区間単位(一定秒数)でリピートできる機能があり、たとえばサビ部分だけを延々とリピートできたりもし、ギターの練習には非常に重宝した。

システムカードはインターフェイスユニットに付属している。SUPER CD-ROM²対応ソフトをプレイするためにはスーパーシステムカードが別途必要になったが、システム自体の買い換えを伴わず、比較的少ない出費で済んだため批判は少なかった。コアシステム対応の本体は全て接続可能だが、スーパーグラフィックスとの接続にはROM²アダプター (RAU-30)が必要。となる。

商品構成[編集 | ソースを編集]

初期型[編集 | ソースを編集]

  • CDR-30(CD-ROMプレイヤー、32,800円)
  • IFU-30(インターフェースユニット、システムカード ver1.0、27,000円)

CDプレーヤーが当時施行されていた物品税の課税対象だったため「CDプレーヤー(32800円)」と非課税のPCエンジンと接続する「インターフェースユニット(27000円)」が別々に販売されていた。もちろん両方ないとCD-ROM²としては機能しない。

約半年後の1989年4月に物品税から消費税に移行したため、以後はこの2つを1つの箱におさめたパッケージ販売になった。このため2つが個別に売られているものはウルトラレアアイテムである。

中期型[編集 | ソースを編集]

  • CD-R30(CD-ROMプレイヤー、インターフェースユニット、システムカード ver2.0)

物品税が廃止され、代わりに消費税が導入されたのに伴い「CDプレーヤー」と「インターフェースユニット」が1つのパッケージになった。

地味にシステムカードがパワーアップしておりCD-Gの再生にも対応した。

後期型[編集 | ソースを編集]

  • CD-R30A(CD-ROMプレイヤー、インターフェースユニット、システムカード ver2.1)

内部基板のノイズ対策が強化されアースが増えている。コレクションが目的ではなく、実際に動かして楽しむのであればこの型番を買うべきであるとされている。

その他[編集 | ソースを編集]

CD-ROM²ソフト、SUPER CD-ROM²ソフト、アーケードカード必須CD-ROM²ソフトのトラック1には全てCD-DA(音楽CDの形式。音楽再生用CDプレイヤーで聴くことが出来る。)で

 このCDはHEシステム専用のCD-ROMです。音楽再生用CDプレイヤーでは絶対に再生しないでください。

という警告メッセージが記録されている。メーカーのNECホームエレクトロニクスが準備したと思われる女性の声(この声の主が誰かはNECホームエレクトロニクスにも記録がなく、全く分からないらしい)による標準メッセージが多く使われたが、ソフトごとにCDドラマ形式などで特別に録音されたものが記録されていることも多かった。なおこの"1トラック目の音楽CD形式での再生継続禁止メッセージ"は後のCD-ROM(及びそれに準ずる物)をメディアとして使用するゲームソフトには機種を問わず必ず収録されるようになった。