「3D XPoint」の版間の差分
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[[インテル]]と[[マイクロン]]によると、3D XPointは、[[フラッシュメモリ]]や[[DRAM]]を補完する形で[[データ]]を保持しておくための新たな手段として利用できる。現在では想像もつかない新たな用途への扉を開くものだという。 | [[インテル]]と[[マイクロン]]によると、3D XPointは、[[フラッシュメモリ]]や[[DRAM]]を補完する形で[[データ]]を保持しておくための新たな手段として利用できる。現在では想像もつかない新たな用途への扉を開くものだという。 |
2015年7月30日 (木) 07:08時点における版
3D XPoint(読み:すりでぃーくろすぽいんと)とは、インテルとマイクロンが共同開発したメモリである。
概要
3D XPointは、SSDで使われているNAND型フラッシュメモリより1000倍高速なメモリ技術だ。読み書きの両方がその速さだという。これは磁気ディスクがSSDに変わった時に匹敵する飛躍的変化だ。
インテルとマイクロンによると、3D XPointは、フラッシュメモリやDRAMを補完する形でデータを保持しておくための新たな手段として利用できる。現在では想像もつかない新たな用途への扉を開くものだという。
構造
インテルとマイクロンは、この3D XPointの実現にあたって、チェス盤を立体構造にしたようなアーキテクチャーを開発した。ひとつひとつのセルを碁盤の目状に並べ、一方の端は行方向、もう一方の端は列方向に、それぞれ金属線でつないだような構造だ。この構造では、それぞれのセルのアドレスを個別に指定できる。NANDとは違って消去や書き換えをブロック単位で行う必要がないことから速度が上がる。
また、3D XPointではセルにビットを保持する方法も異なる。電子を移動するNANDとは違って、セルの材質そのものの抵抗を変化させる仕組みだ。セルの材質をフルに利用できることから、高密度化が可能で、スケールアップもしやすいと言う。
影響
米Pund-ITのアナリスト、Charles Kingは、「この技術がいかに大きなインパクトを持ち得るかは、どれだけ力説しても誇張にはならない」と話す[1]。
DRAMの価格低下によって、SAPの「HANA」のようなインメモリデータベースが実現可能になったのと同じように、3D XPointの登場によって、幅広い市場に超高速データアクセスの恩恵がもたらされる可能性がある。その対象にはコンシューマー向けのマシンも含まれる。おそらく最初はハイエンドのゲーミングパソコンからだろう。
一方、システム設計者としては、3D XPointによって、ストレージとCPUの間の伝送路の高速化に目を向けることになるかもしれない。Intelはフラッシュメモリの速度をフル活用できる接続規格としてNVMe(Non-Volatile Memory Express)を推進しており、3D XPointでその重要性を再び高めた。「こうした技術にとってきわめて重要な存在だ」と話している。