Ryzen AI Max+ 395
Ryzen AI Max+ 395とは、AMDが開発し、2025年2月に各社から搭載製品が一斉発売したノートパソコン向けのAPUです。
同世代では最高峰のハイエンド製品であり、「Ryzen AI」と名の付く製品は多々ありますが、この製品だけ飛びぬています。他のRyzen AIとは完全に別物なので注意しましょう。
消費電力
「ノートパソコン向け」とはなっていますが消費電力は最大120W、TDPは脅威の「最大140W」となっています。
かつて存在したモンスターCPUのPentium DのTDP135Wをも超えていますが実際の製品では「BIOSでリミッターをかけられるから大丈夫」だそうです。そういう問題か。
ぶっちゃけバッテリー駆動は厳しいでしょう。バッテリーは無停電電源装置くらいに考えましょう。ちちなみに「Core i7-13620H+GeForce RTX 4050を搭載したゲーミングノート(最大198W)より高性能で省電力」などという宣伝がされていました。バカですね。
CPU
CPUはZen 5アーキテクチャの16コアです。
GPU
最大の特徴はGPUであり、40基のコンピュートユニットを持つ「Radeon 8060S」を内蔵しており、もはや「CPUのおまけにiGPUが付いている」のではなく「GPUのおまけにiCPUが付いている」というような構成になっています。
一部では「用途によってはGeForce RTX 4070に匹敵する性能」と言われていますが、平均的には「GeForce RTX 3060 のVRAM 64GBみたいなもの」と考えた方が無難でしょう。ゲーム用途ではこのくらいと考えておきましょう。
一方で製品名に「Ryzen AI」とあることからもわかるように特定のAIはバカみたいに速いです。TDPリミッターカットして140Wで巨大ファンで爆音冷却しながら「gpt-oss-120b」および「DeepSeek R1 70B」をぶん回した場合では「GeForce RTX 4090の2.0〜2.2倍」というバカみたいな数字を叩き出しています。
ただStable Diffusion系の画像生成はMac Studioの半分くらいの性能しか出なかったりします。ちなみにMac Studioも当初は非常に低速でしたがアップルがオープンソースなソフトウェアに人と金を投入して急激に性能が改善したという歴史があります。
NPU
さらにAI処理に特化した50TOPSのXDNA 2 NPUを内蔵しています。
メモリ
- LPDDR5X-8000
- 最大8チャンネル
- 最大メモリ帯域幅は256GB/s
- 最大96GBのビデオメモリとして割り当て
メモリの仕様は脅威の8チャンネルです。つまり最高性能を出すにはメモリを8枚挿す必要があります。メモリスロットでは非現実的なのでメモリは基板に直付けで、メモリチップはAPUを囲むように配置・配線されるのが定番であり、基板デザインはよくあるビデオカードそのものです。
なお、アップルシリコンのように内蔵ではなくハンダ付けなので柔軟性はありますが帯域幅は負けています。
ゲーム
これだけの性能があればどんなゲームでも余裕で動くでしょう。コスパを無視すれば。
人工知能
人工知能に適した「VRAMの多いビデオカード」の確保が困難な状況であるため、GMKtecから2025年5月に発売した「Ryzen AI Max+ 395」搭載ミニPC「EVO-X2」を「生成AI向けのワークステーション」として使うは非常にコスパが高いでしょう。