RIVA 128
概要
RIVA 128 (NV3)は「NV1」の後継機種である。NV1は独自APIを採用して不人気だったのを反省し、RIVA128ではDirectXおよびDirect3Dに対応した(Direct3D 5とOpenGLに対応した)。
3D描画は「バグ」(たぶん意図的な手抜き)により非常に低品質であるが、処理速度は(たぶん意図的な手抜きにより)非常に高速であった。画質は微妙だがとりあえずゲームする程度であれば問題ないレベルだったのでカタログスペックの数字を盛りたい市販パソコン向け界隈で大人気となった。
名称
名称のRIVAは「Realtime Interactive Video and Animation accelerator」の略称らしい。
名称の「128」とはメモリ帯域幅が128ビットであることを意味している。しかしNECの初代PC98-NXなどに搭載された一部のビデオカードはメモリ帯域幅が128ビットではなく64ビットとなっており、カタログスペックには「RIVA 128」と書いてあるが実質「RIVA 64」であった。なお、NEC製のビデオカードはメモリ増設することができ、メモリ増設するとメモリ帯域幅が128ビットになり、速度も1.5倍くらい高速化する。
描画の品質
カリング処理がバグっておりポリゴンの裏表がグダグダになる。 同様にZバッファもバグっており深度の差が小さい場合の前後関係もグダグダになる。
ミップマップが距離計算がピクセル単位ではなくポリゴン単位と手抜きなため視点から近距離ではほぼ機能していない。
ジャギーを抑止すべくアンチエイリアスを有効にすると余計にジャギーが目立つ謎仕様となっている。
などとクソ真面目に3DCGを研究している人たちには非常に不評であった。 だが、ゲーマーには「そこそこ画質でフレームレートが高い」と好評であった。
主な競合製品
- Matrox Mystique 220
- 3DFX Voodoo 2 = 当時、独自API系では最強であった。
- ATI Rage Pro = 当時、Direct3Dでは最強であった。
- S3 ViRGE, Savage 3D
- Vérité V1000, Vérité V2x00
- PowerVR PCX2 = ドリームキャストへの採用を巡りNV2と争った。