apkファイル
apkファイル(android application package file, 拡張子:.apk)とは、Googleが提供するAndroid OS向けのアプリケーションおよびミドルウェアの配布に用いるインストーラー形式のファイルのことである。
拡張子は「.apk」であり、MIMEタイプは「application/vnd.android.package-archive」となっている。
概要
apkファイルはJavaで広く用いられるjarファイルの亜種で、プログラム(.dexファイル)、各種リソース、証明書、およびマニフェストファイルなどを内部に保持している。jarファイルと同様に拡張子そこ違えど、その実体はzipファイルである。
内容物
apkファイルの中身は通常以下のようなディレクトリ構造となっている。 あくまで例であり、もう少し多い場合もある。
- META-INFディレクトリ:
- MANIFEST.MF: マニフェストファイル。jarファイルから継承したものでファイルの説明が記述されている。後述するAndroidManifest.xmlとは別物である。
- CERT.RSA: アプリケーションの証明書。
- CERT.SF: 各種リソースの保存場所とそのSHA-1ダイジェストの一覧
- 例:
Signature-Version: 1.0 Created-By: 1.0 (Android) SHA1-Digest-Manifest: wxqnEAI0UA5nO5QJ8CGMwjkGGWE= ... Name: res/layout/exchange_component_back_bottom.xml SHA1-Digest: eACjMjESj7Zkf0cBFTZ0nqWrt7w= ... Name: res/drawable-hdpi/icon.png SHA1-Digest: DGEqylP8W0n0iV/ZzBx3MW0WGCA=
- res: 各種リソースを格納するディレクトリ(アプリが使う画像ファイルや音声ファイルなど)
- AndroidManifest.xml: Androidのマニフェストファイル。アプリケーションの名称やバージョン、使用するアクセス権限などが書かれているXML形式のファイルである。
- classes.dex: dexファイル形式のプログラム(Dalvik仮想マシン用の中間コードである)。これが実行ファイルの実体でありWindowsでいうexeファイルに相当する。
- resources.arsc: リソースのうち、各国語対応のための文字列リソースなど、個別ファイルにする必要のないものがxml形式で格納されている。
なお、apkファイル内にはxml形式のファイルが頻出するが、それらは基本的に難読化されており、人間が読めるようなものではない。そのようなapkファイルを人間が読める形にしてくれる「apktool」というオープンソースで開発が行われているツールがある[1]。
dexファイルはdex2jarやjadなどを組み合わせることで簡単に逆コンパイルできる。