「ストリーミング」の版間の差分

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'''ストリーミング'''(streaming)とは、動画や音楽などの配信において、[[データ]]受信と再生を同時に行う通信方式のひとつである。主に多少の[[データ]]欠損があっても無視でき、それよりも時間軸を優先する([[リアルタイム]]性を重視する)ような[[データ]]の配信に使われる。
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'''ストリーミング'''([[英語]]:streaming)とは、[[動画]]や[[音楽]]などの配信において、[[データ]]受信と再生を同時に行う通信方式のひとつである。主に多少の[[データ]]欠損があっても無視でき、それよりも時間軸を優先する([[リアルタイム]]性を重視する)ような[[データ]]の配信に使われる。
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
 
ストリーミング(streaming)は日本語にすると「流れ」であり、河川の水が自然と流れつづけるように、送信者側は経路や受信者側がどのような状態かを気にすることなく、一方的に[[データ]]を送り付けることで[[動画]]や[[音声]]を[[リアルタイム]]に配信することが可能となるというものである。いうなれば旧来の[[テレビ]]や[[ラジオ]]に似た通信方式を[[インターネット]]上に持ってきたものである。
 
ストリーミング(streaming)は日本語にすると「流れ」であり、河川の水が自然と流れつづけるように、送信者側は経路や受信者側がどのような状態かを気にすることなく、一方的に[[データ]]を送り付けることで[[動画]]や[[音声]]を[[リアルタイム]]に配信することが可能となるというものである。いうなれば旧来の[[テレビ]]や[[ラジオ]]に似た通信方式を[[インターネット]]上に持ってきたものである。
  
また、双方向にストリーミング通信を行うことで[[IP電話]]([[ボイスチャット]])や[[テレビ電話]]([[テレビ会議]])のような[[システム]]を実現できる。
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ストリーミングと[[プログレッシブダウンロード]]([[疑似ストリーミング]])の違いの説明において受信側において[[データ]]を保存「する」「しない」という点で論じられていることがあるが、それはストリーミングにおいて重要な要素ではない。
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最優先されるべきはデータの「完全性」よりも「時間軸」であり、送信側および受信側の双方で[[データ]]の欠損を許容「する」「しない」という点(完璧なデジタルデータの送受信を求めない点)がストリーミングがストリーミングたるもっと重要な要素である。
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テレビのような一方向なストリーミング通信に加え、双方向にストリーミング通信を行うことで[[IP電話]]([[ボイスチャット]])や[[テレビ電話]]([[テレビ会議]])のような[[システム]]を実現できる。
  
 
一方向のシステムとしては[[SHOUTcast]]や[[PeerCast]]が、双方向のシステムとしては[[P2P]]とストリーミングを組み合わせた[[Skype]]や[[Viber]]などが有名である。また、最近では[[Ustream]]というストリーミングプラットフォームが流行している。
 
一方向のシステムとしては[[SHOUTcast]]や[[PeerCast]]が、双方向のシステムとしては[[P2P]]とストリーミングを組み合わせた[[Skype]]や[[Viber]]などが有名である。また、最近では[[Ustream]]というストリーミングプラットフォームが流行している。
  
 
== ストリーミングとプログレッシブダウンロード ==
 
== ストリーミングとプログレッシブダウンロード ==
ストリーミングと非常に似たような技術として[[プログレッシブダウンロード]](通称「[[疑似ストリーミング]]」)というものがあるが、技術的にはまったくの別物である。
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[[ストリーミングとプログレッシブダウンロード]]」のページを参照。
 
 
ストリーミングと[[プログレッシブダウンロード]]の違いの説明において受信側においてデータを保存「する」「しない」という点で論じられていることがあるが、それはストリーミングにおいて重要な要素ではない。送信側および受信側の双方で[[データ]]の欠損を許容「する」「しない」という点(完璧なデジタルデータの送受信を求めない点)がストリーミングがストリーミングたるもっと重要な要素である。
 
 
 
多くの文献において[[プログレッシブダウンロード]]のことを「ストリーミング」と記述されており、また[[マイクロソフト]]の[[Smooth Streaming]]のように[[プログレッシブダウンロード]]向け[[ミドルウェア]]の名称に「ストリーミング」を名乗る製品も多々見受けられるため、この2つは同一視されているのが現状である。
 
  
 
== プロトコル ==
 
== プロトコル ==
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== 関連項目 ==
 
== 関連項目 ==
 
* [[プログレッシブダウンロード]]
 
* [[プログレッシブダウンロード]]
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* [[ダウンロード]]
  
 
== 参考文献 ==
 
== 参考文献 ==

2014年8月4日 (月) 10:42時点における最新版

ストリーミング英語:streaming)とは、動画音楽などの配信において、データ受信と再生を同時に行う通信方式のひとつである。主に多少のデータ欠損があっても無視でき、それよりも時間軸を優先する(リアルタイム性を重視する)ようなデータの配信に使われる。

概要[編集 | ソースを編集]

ストリーミング(streaming)は日本語にすると「流れ」であり、河川の水が自然と流れつづけるように、送信者側は経路や受信者側がどのような状態かを気にすることなく、一方的にデータを送り付けることで動画音声リアルタイムに配信することが可能となるというものである。いうなれば旧来のテレビラジオに似た通信方式をインターネット上に持ってきたものである。

ストリーミングとプログレッシブダウンロード疑似ストリーミング)の違いの説明において受信側においてデータを保存「する」「しない」という点で論じられていることがあるが、それはストリーミングにおいて重要な要素ではない。

最優先されるべきはデータの「完全性」よりも「時間軸」であり、送信側および受信側の双方でデータの欠損を許容「する」「しない」という点(完璧なデジタルデータの送受信を求めない点)がストリーミングがストリーミングたるもっと重要な要素である。

テレビのような一方向なストリーミング通信に加え、双方向にストリーミング通信を行うことでIP電話ボイスチャット)やテレビ電話テレビ会議)のようなシステムを実現できる。

一方向のシステムとしてはSHOUTcastPeerCastが、双方向のシステムとしてはP2Pとストリーミングを組み合わせたSkypeViberなどが有名である。また、最近ではUstreamというストリーミングプラットフォームが流行している。

ストリーミングとプログレッシブダウンロード[編集 | ソースを編集]

ストリーミングとプログレッシブダウンロード」のページを参照。

プロトコル[編集 | ソースを編集]

ストリーミングに使われる低層のプロトコルとしてはUDP/IPが適していると言われている。

ただしインターネットを考慮した場合には、いわゆる「ルータ越え問題」と呼ばれる多くの市販ルータは工場出荷時設定でTCP/IPベースのHTTPしか解放されておらず素人には設定が難しすぎる、という問題を抱えている。

また、UDP/IPTCP/IPよりストリーミングに適している理由とされるブロードキャストマルチキャストイントラネットでは効力を発揮するが、インターネットのような広域網では利用できる代物ではない。

TCP/IPでは自動的に行われる再送制御ウィンドウ制御などの処理は、たとえば欠損パケットが再送されても時系列的に受信側では破棄されるのでストリーミングでは無駄なものであるが、一般人にとって簡便に利用できるTCP/IPをベースとしたプロトコルが現在の主流となっている。

主なストリーミングのプロトコル[編集 | ソースを編集]

インターネット技術の標準化団体であるIETFによって標準化されたストリーミングプロトコル。HTTPを強引に拡張することで実現している。このような強引なHTTPの拡張は賛否両論があったものの、後にWebSocketなどでも用いられている。

関連項目[編集 | ソースを編集]

参考文献[編集 | ソースを編集]


外部リンク[編集 | ソースを編集]