「超高速開発ツール」の版間の差分

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'''超高速開発ツール'''とは、いわゆる[[ソースコード]]をガシガシ書く[[プログラミング]]を一切せずに[[システム開発]]ができてしまう夢のような[[開発環境]]のことである。
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'''超高速開発ツール'''(読み:ちょうこうそくかいはつつーる)とは、いわゆる[[ソースコード]]をガシガシ書く[[プログラミング]]を一切せずに[[システム開発]]ができてしまう夢のような[[開発環境]]のことである。
  
 
==概要==
 
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超高速開発ツールは大雑把にいえば昔ながらの[[アップル]]の[[FileMaker]]や[[マイクロソフト]]の[[Access]]のことである。
 
超高速開発ツールは大雑把にいえば昔ながらの[[アップル]]の[[FileMaker]]や[[マイクロソフト]]の[[Access]]のことである。
 
これらは個人向けのお手軽[[データベース]]を名乗っており、法人向けには安物と蔑まれる傾向があるため、高値で売りたい者が「超高速開発ツール」と[[リネーム商法]]したものと思われる。
 
これらは個人向けのお手軽[[データベース]]を名乗っており、法人向けには安物と蔑まれる傾向があるため、高値で売りたい者が「超高速開発ツール」と[[リネーム商法]]したものと思われる。
この差別的な風潮は事実でもあり、そんなものFIleMakerで十分だろというようなものまで、無駄に高額なオーダーメイドの独自システムを買わされている企業も多い。
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この「安物」と考える末端消費者の差別的な風潮は事実でもあり、「そんなものFIleMakerで十分だろ」と思うようなものまで無駄に高額なオーダーメイドの独自システムを導入している企業も多い。
  
超高速開発ツールは多くの場合は差別化のためか、いわゆる[[Webサーバー]]などに[[デプロイ]]できる法人向けの製品を指すことが多い。
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超高速開発ツールは多くの場合はFileMakerなどとの差別化のためか、いわゆる[[Webサーバー]]などに[[デプロイ]]できる法人向けの製品を指すことが多い。
ただFileMakerも[[FileMaker Server]]を発売し、AccessもAccess 2010(まともに使えるようになったのはAccess 2013から)からWebサーバーへのデプロイ機能を搭載してきているため、これまた垣根をどことするかは難しい。
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ただFileMakerも[[FileMaker Server]]を発売し、AccessもAccess 2010(まともに使えるようになったのはAccess 2013から)からWebサーバーへのデプロイ機能を搭載してきているため、これまた垣根をどことするかは難しい問題である。
  
 
超高速開発ツールでは、データベースの定義を書いて、それに対応するフォームを書くというのが基本的な流れになる。
 
超高速開発ツールでは、データベースの定義を書いて、それに対応するフォームを書くというのが基本的な流れになる。
 
この際に[[プログラミング]]は発生しないが、より細かい制御となると[[プログラミング言語]]とのおつきあいは避けては通れない。
 
この際に[[プログラミング]]は発生しないが、より細かい制御となると[[プログラミング言語]]とのおつきあいは避けては通れない。
実際問題として個人向けの[[FileMaker]]や[[Access]]でも[[スクリプト]]に頼らないのはかなり辛い。
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実際問題として個人向けの[[FileMaker]]や[[Access]]でも[[スクリプト]]に頼らない開発はかなり辛い。
  
 
[[FileMaker]]や[[Access]]のように独自データベースエンジンを持っている大企業の製品とは異なり、その他の製品は[[バックエンド]]に[[Oracle]]や[[MySQL]]、[[PostgreSQL]]、[[DB2]]といった既製品の[[データベース]]を使うのが一般的となっている。
 
[[FileMaker]]や[[Access]]のように独自データベースエンジンを持っている大企業の製品とは異なり、その他の製品は[[バックエンド]]に[[Oracle]]や[[MySQL]]、[[PostgreSQL]]、[[DB2]]といった既製品の[[データベース]]を使うのが一般的となっている。

2015年11月19日 (木) 01:55時点における版

超高速開発ツール(読み:ちょうこうそくかいはつつーる)とは、いわゆるソースコードをガシガシ書くプログラミングを一切せずにシステム開発ができてしまう夢のような開発環境のことである。

概要

超高速開発ツールは大雑把にいえば昔ながらのアップルFileMakerマイクロソフトAccessのことである。 これらは個人向けのお手軽データベースを名乗っており、法人向けには安物と蔑まれる傾向があるため、高値で売りたい者が「超高速開発ツール」とリネーム商法したものと思われる。 この「安物」と考える末端消費者の差別的な風潮は事実でもあり、「そんなものFIleMakerで十分だろ」と思うようなものまで無駄に高額なオーダーメイドの独自システムを導入している企業も多い。

超高速開発ツールは多くの場合はFileMakerなどとの差別化のためか、いわゆるWebサーバーなどにデプロイできる法人向けの製品を指すことが多い。 ただFileMakerもFileMaker Serverを発売し、AccessもAccess 2010(まともに使えるようになったのはAccess 2013から)からWebサーバーへのデプロイ機能を搭載してきているため、これまた垣根をどことするかは難しい問題である。

超高速開発ツールでは、データベースの定義を書いて、それに対応するフォームを書くというのが基本的な流れになる。 この際にプログラミングは発生しないが、より細かい制御となるとプログラミング言語とのおつきあいは避けては通れない。 実際問題として個人向けのFileMakerAccessでもスクリプトに頼らない開発はかなり辛い。

FileMakerAccessのように独自データベースエンジンを持っている大企業の製品とは異なり、その他の製品はバックエンドOracleMySQLPostgreSQLDB2といった既製品のデータベースを使うのが一般的となっている。

超高速開発はいうなればデータ駆動開発であり、テスト駆動開発ドメイン駆動設計などのデザインパターンの一種を、それを実現すべく開発されたツールとともに提供しているようなものであるともいえる。システムエンジニア視点ではなくプログラマ視点でその職を守りつつ超高速開発をしようとすると、いわゆるコードファーストEntity Frameworkなどに到達する。

主な製品

関連項目

参考文献