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'''VPN Gate'''(読み:ぶいぴーえぬ・げーと)とは、筑波大学が学術的な研究を目的として実施されているオンラインサービスである。
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'''VPN Gate'''(読み:ぶいぴーえぬ・げーと)とは、筑波大学が学術的な研究を目的として実施しているオンラインサービスである。
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
VPN Gateは大雑把に言えば[[Tor]]のようなものである。「[[バールのようなもの]]」の親戚である。[[Tor]][[SOCKSプロキシサーバー]]であり対応するアプリとその設定が必要なのに対して、[[VPN Gate]]は[[VPN]]を[[ベース]]としているため恐ろしいほど簡単かつ汎用的であるという。
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VPN Gateは大雑把に言えば[[Tor]]のようなものである。「[[バールのようなもの]]」の親戚である。[[Tor]][[SOCKSプロキシサーバー]]であり、対応するアプリとその設定が必要なのに対して、[[VPN Gate]]は[[VPN]]を[[ベース]]としているため、恐ろしいほど簡単かつ汎用的であるという。
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VPN Gateは日本中の社内システム管理者を震撼させた悪魔のソフト「[[SoftEther]]」絡みの派生プロジェクトであり、[[SoftEther]]譲りの[[ファイアーウォール]]突破能力をもっているのが特徴である。
  
 
[[Tor]]と同様に中継サーバー(出口ノード)はボランティアにより分散的に運営されており、常に増えたり減ったりしている。利用に関してもTorと同様に専用クライアントを[[インストール]]することで、ユーザー登録も何も必要なく、匿名で利用することができる。
 
[[Tor]]と同様に中継サーバー(出口ノード)はボランティアにより分散的に運営されており、常に増えたり減ったりしている。利用に関してもTorと同様に専用クライアントを[[インストール]]することで、ユーザー登録も何も必要なく、匿名で利用することができる。
  
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=== 主な用途 ===
 
そんなもの何に使うかというと[[YouTube]]や[[Steam]]、[[Xbox Live]]などで「[[おま国]]」と呼ばれるアクセス地域制限が掛かっている場合にそれを突破するのに使用する。また、[[某巨大掲示板]]のプロバイダー規制を突破する際にもよく利用されているようである。
 
そんなもの何に使うかというと[[YouTube]]や[[Steam]]、[[Xbox Live]]などで「[[おま国]]」と呼ばれるアクセス地域制限が掛かっている場合にそれを突破するのに使用する。また、[[某巨大掲示板]]のプロバイダー規制を突破する際にもよく利用されているようである。
  
VPN Gateは日本中の社内システム管理者を震撼させた悪魔のソフト「[[SoftEther]]」絡みの派生プロジェクトであり、[[SoftEther]]譲りの[[ファイアーウォール]]突破能力をもっているのが特徴である。
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=== その他 ===
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[[SoftEther]][[オープンソース]]になった際にそのニュースは海外でも大々的に報道され、それに便乗するかたちでVPN Gateの存在も広く知れ渡った。そのためかボランティアで運用される中継サーバー(出口ノード)は世界的に爆発的に増えている。
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=== Windows ===
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Windows用の公式クライアントが用意されているのでそれを使え。
  
[[SoftEther]]が[[オープンソース]]になった際にそのニュースは海外でも大々的に報道され、それに便乗するかたちでVPN Gateの存在も広く知れ渡った。そのためかボランティアで運用される中継サーバー(出口ノード)は世界的に爆発的に増えている。
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=== Linux ===
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非公式クライアントが[[github]]上で開発されている。
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* https://github.com/Dragon2fly/vpngate-with-proxy
  
 
== Torとの連携 ==
 
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[[Tor]]とVPN Gateは組み合わせて利用することもでき、そうすることでより強靭になるが、道徳的な理由により絶対にやってはならない。
 
[[Tor]]とVPN Gateは組み合わせて利用することもでき、そうすることでより強靭になるが、道徳的な理由により絶対にやってはならない。
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これに加えて匿名性および安全性に優れた[[Linux]]ベースの[[OS]]「[[Tails]]」を利用し、さらに[[USBメモリ]]から起動するようにして有事に際してはすぐに自爆、破壊できるようにしておくと、なお強靭であると[[エドワード・スノーデン]]氏は語っている。
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ちなみにエドワード・スノーデンの指示に従い以下のような環境を利用していた[[0chiaki]]は逮捕されている。
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* [[Tails]] → [[野良WiFi]] → [[Tor]] → [[VPN Gate]]
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この逮捕の決め手は「前科」と「[[自分語り]]」であった。とくに[[自分語り]]は匿名である意味がなくなる非常に危険な行為であるため絶対にやめよう。また「ツイッターの地震の反応で大まかな居住地特定」というのも自分語りのひとつである点に注意しよう。
  
 
参考までに手順を示す。
 
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=== 必要なもの ===
 
# VPN Gate クライアントを[[ダウンロード]]し[[インストール]]する<ref>http://www.vpngate.net/ja/download.aspx</ref>
 
# VPN Gate クライアントを[[ダウンロード]]し[[インストール]]する<ref>http://www.vpngate.net/ja/download.aspx</ref>
# [[Tor]]を[[ダウンロード]]し[[圧縮ファイル]]を展開する(インストーラーはない)<ref>https://www.torproject.org/download/download-easy.html</ref>
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# [[Tor]]を[[ダウンロード]]し[[圧縮ファイル]]を展開する([[インストーラー]]はない)<ref>https://www.torproject.org/download/download-easy.html</ref>
  
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# [[Tor]]を起動する
 
# [[Tor]]を起動する
 
#* [[Windows]]であれば「Start Tor Browser.exe」を実行する
 
#* [[Windows]]であれば「Start Tor Browser.exe」を実行する
 
#* [[Mac OS X]]であれば「TorBrowser.app」を実行する
 
#* [[Mac OS X]]であれば「TorBrowser.app」を実行する
#* [[Vidalia]](Torをオンオフしたりする制御アプリ)とTorブラウザ(Tor連携設定済みの[[Firefox]])が起動するまで待つ
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# [[Vidalia]](Torをオンオフしたりする制御アプリ)と[[Torブラウザ]](Tor連携設定済みの[[Firefox]])が起動するまで待つ
 
# VPN Gateを起動し「公開 VPN 中継 サーバー 一覧」の左下にある「Proxy設定」をクリックし、以下のように設定する
 
# VPN Gateを起動し「公開 VPN 中継 サーバー 一覧」の左下にある「Proxy設定」をクリックし、以下のように設定する
 
#*「Socks プロキシサーバー経由」を選び
 
#*「Socks プロキシサーバー経由」を選び
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この手順では「生IP」→「Tor」→「VPN Gate」→「接続先サーバー」という接続経路になる。
 
この手順では「生IP」→「Tor」→「VPN Gate」→「接続先サーバー」という接続経路になる。
  
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=== 備考 ===
* Torブラウザ以外のアプリからTorを使う場合は、DNS漏れを防ぐため、別途「Privoxy」というフリーソフトをインストールすると尚よい。最新のTorブラウザではSocks4aおよびSocks5で追加されたDNS漏れ防止機能であるDNSリモート解決機能を自動的に利用できるので必要ない。
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* [[Torブラウザ]]以外の[[アプリ]]からTorを使う場合はDNS漏れを防ぐため別途「[[Privoxy]]」という[[フリーソフト]]を[[インストール]]すると尚よい。最新の[[Torブラウザ]]では[[Socks 4a]]および[[Socks 5]]で追加されたDNS漏れ防止機能(DNSリモート解決機能)が自動的に利用されるので[[Privoxy]]は必要ない。一方、[[2ちゃんねる専用ブラウザ]]などを使用する場合は必須であると言える。
  
 
== 関連項目 ==
 
== 関連項目 ==
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*[[VPN]]
 
*[[VPN]]
 
*[[Tor]]
 
*[[Tor]]
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*[[2ちゃんねる個人情報流出事件]]
  
 
== 参考文献 ==
 
== 参考文献 ==

2020年8月3日 (月) 01:32時点における最新版

VPN Gate(読み:ぶいぴーえぬ・げーと)とは、筑波大学が学術的な研究を目的として実施しているオンラインサービスである。

概要[編集 | ソースを編集]

VPN Gateは大雑把に言えばTorのようなものである。「バールのようなもの」の親戚である。TorSOCKSプロキシサーバーであり、対応するアプリとその設定が必要なのに対して、VPN GateVPNベースとしているため、恐ろしいほど簡単かつ汎用的であるという。

VPN Gateは日本中の社内システム管理者を震撼させた悪魔のソフト「SoftEther」絡みの派生プロジェクトであり、SoftEther譲りのファイアーウォール突破能力をもっているのが特徴である。

Torと同様に中継サーバー(出口ノード)はボランティアにより分散的に運営されており、常に増えたり減ったりしている。利用に関してもTorと同様に専用クライアントをインストールすることで、ユーザー登録も何も必要なく、匿名で利用することができる。

主な用途[編集 | ソースを編集]

そんなもの何に使うかというとYouTubeSteamXbox Liveなどで「おま国」と呼ばれるアクセス地域制限が掛かっている場合にそれを突破するのに使用する。また、某巨大掲示板のプロバイダー規制を突破する際にもよく利用されているようである。

その他[編集 | ソースを編集]

SoftEtherオープンソースになった際にそのニュースは海外でも大々的に報道され、それに便乗するかたちでVPN Gateの存在も広く知れ渡った。そのためかボランティアで運用される中継サーバー(出口ノード)は世界的に爆発的に増えている。

インストール[編集 | ソースを編集]

Windows[編集 | ソースを編集]

Windows用の公式クライアントが用意されているのでそれを使え。

Linux[編集 | ソースを編集]

非公式クライアントがgithub上で開発されている。

Torとの連携[編集 | ソースを編集]

TorとVPN Gateは組み合わせて利用することもでき、そうすることでより強靭になるが、道徳的な理由により絶対にやってはならない。

これに加えて匿名性および安全性に優れたLinuxベースのOSTails」を利用し、さらにUSBメモリから起動するようにして有事に際してはすぐに自爆、破壊できるようにしておくと、なお強靭であるとエドワード・スノーデン氏は語っている。

ちなみにエドワード・スノーデンの指示に従い以下のような環境を利用していた0chiakiは逮捕されている。

この逮捕の決め手は「前科」と「自分語り」であった。とくに自分語りは匿名である意味がなくなる非常に危険な行為であるため絶対にやめよう。また「ツイッターの地震の反応で大まかな居住地特定」というのも自分語りのひとつである点に注意しよう。

参考までに手順を示す。

必要なもの[編集 | ソースを編集]

  1. VPN Gate クライアントをダウンロードインストールする[1]
  2. Torダウンロード圧縮ファイルを展開する(インストーラーはない)[2]

手順[編集 | ソースを編集]

  1. Torを起動する
    • Windowsであれば「Start Tor Browser.exe」を実行する
    • Mac OS Xであれば「TorBrowser.app」を実行する
  2. Vidalia(Torをオンオフしたりする制御アプリ)とTorブラウザ(Tor連携設定済みのFirefox)が起動するまで待つ
  3. VPN Gateを起動し「公開 VPN 中継 サーバー 一覧」の左下にある「Proxy設定」をクリックし、以下のように設定する
    • 「Socks プロキシサーバー経由」を選び
    • ホスト名「localhost」
    • ポート番号「9150(旧verなら9050)」
  4. 以上

この手順では「生IP」→「Tor」→「VPN Gate」→「接続先サーバー」という接続経路になる。

備考[編集 | ソースを編集]

関連項目[編集 | ソースを編集]

参考文献[編集 | ソースを編集]

外部リンク[編集 | ソースを編集]