リソース・アクション・プログラム

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リソース・アクション・プログラム英語:Resource Action Program、略:RAプログラム)とは、IBMで実施されているリストラの名称である。

概要[編集 | ソースを編集]

「日本よ、これがリストラだ」というくらい欧米式の直球なのが特徴だとされる。

RAプログラムが初めて日本で実施されたのは2008年のことだと言われている。外資系企業らしく日本企業リストラのように圧迫面接パソナルーム俺は逆境だーのような回りくどいことは一切せず、就業時間中にいきなり解雇通告が公布され、即解雇だという。

2012年11月26日付の日経新聞は過去最大のRAプログラムが始まったと報じている。 [1]

主な事例[編集 | ソースを編集]

9月18日午後5時5分前。本社セカンドマネジャー(部長級)が職場に来ていました。男性の方へ寄ってきて「5時からミーティングなので待っていて」と会議室に行くよう指示しました。待っているとセカンドマネジャーではなく知らない2人が入ってきました。人事担当者でした。


おもむろに書面を読み上げ始めます。

 「貴殿は、業績が低い状態が続いており…」


解雇通告らしいと思いました。「ちょっと待って。よく聞き取れない」といってもそのまま読み続けました。渡された書面をあわてて目で追うと解雇理由は男性が業績不良だからというものでした。


 「(今日の)終業時刻までに私物をまとめて帰れ。明日から出社禁止だ」


すでに午後5時20分をまわっています。終業時刻の5時36分まであと約15分です。同僚がまだ仕事を続けるなか上司監視をうけながら私物整理をさせられました。「まるで犯罪者のような扱いです。同僚にあいさつすらさせてもらえなかった」。このとき以来、一歩も職場に入れません。

親しい同僚には後日メールであいさつを送りましたが無視されました。のちに同僚のひとりから「かかわったら危ないと思ってメールは削除した」と打ち明けられました。

男性は「これまで会社のためを思って社内にいる請負労働者の扱いが派遣法違反の『偽装請負』になる可能性があることを進言したり改善を求めてきた。それで目をつけられたのかもしれないが、こんな形の解雇をされるのかとぼう然とした」と語ります。 [2]

備考[編集 | ソースを編集]

文中にある「このとき以来、一歩も職場に入れません」という措置は一見非道に思われるかもしれないが、リストラの腹いせにDOS攻撃などの破壊行為を行う者がいるためである。

このような破壊行為に対して訴訟を起こしても、リストラを告げた直後の非常に短期間の事象の場合は「一時的な混乱状態・錯乱状態による操作ミス」などとして「過失」と判断され、ほぼ無罪となるため、そのような事態を事前に防ぐ目的で即座にICカードなどの入館証は即座に無効化されるという。

主な対象者[編集 | ソースを編集]

裁判[編集 | ソースを編集]

2009年にリストラとなった者たちが原告となり、日本IBMに対し「違法な退職強要による精神的損害」として300万円、「弁護士費用」として30万円を請求する訴訟を東京地裁に起こした。

2011年12月28日 第一審判決[編集 | ソースを編集]

東京地裁民事19部の渡邉和義裁判長は、日本IBMの退職強要の手口を合法と判断し、原告の請求をいずれも棄却した。

これに対し原告側は即控訴した。

2012年10月31日 控訴審判決[編集 | ソースを編集]

東京高裁第1民事部は地裁判決を踏襲し控訴は棄却された。

これに対し原告側は即上告した。 原告たちは「到底納得できるものではない」としている。

関連項目[編集 | ソースを編集]

参考文献[編集 | ソースを編集]