職業プログラマー
職業プログラマーとは、プログラミングを行うことで賃金を得て、ご飯を食べているプログラマーのことである。通称PG。 主に趣味でプログラミングを行っている日曜プログラマーと区別する場合に用いられる。
概要[編集 | ソースを編集]
趣味と仕事では速度重視なのか安定性重視なのかなど、開発手法やコーディングスタイルなどが大幅に異なることが多く、某巨大掲示板などでは両者の話が噛み合ないことも多いため、自分が話している内容はどちらなのかをはっきりさせる場面などで使われる言葉である。
日本では設計をシステムエンジニア、実装(コーディング)をプログラマーが行うのが一般的となっている。 また、本当に設計書どおりにコーディングを行うだけの人をコーダーと呼ぶ。 さらに、その大多数がIT土方と呼ばれ、奴隷のような扱いであり出世も安定も得られないことが多い。
一方、北米などでは自分で設計したものは自分で実装することが一般的であり、システムエンジニアとプログラマーの境界がない。また、天才かつ狂暴な人はプログラマーではなくチーフアーキテクトと呼ばれる。北米を中心に設計および実装の両方をできないプログラマーは人間扱いされず、日本で言われるIT土方よりも更に酷い待遇となっているが、実績を上げ、昇格するといきなり王侯貴族のような扱いを受ける社会構造となっているため、その向上心たるや桁違いである。また定年まで安定雇用などという考えが薄い米国では、オープンソースを用いて自己の技術力を広くアピールすることで、好条件で転職をしようという文化が形成されている。
楽しさ[編集 | ソースを編集]
プログラミングは楽しいので職業プログラマーも楽しい仕事かといえばそうでもない。 自動車でのドライブが好きだからといって長距離バスのドライバーになるのかという問題に似ている。
職業プログラマーの待遇の変化[編集 | ソースを編集]
職業プログラマーは、かつては「20代で庭付き一戸建て現金払い」が当たり前と言われるほどの待遇であり、まるで王侯貴族のような扱いであった[1]。
だが、近年では「低賃金」「無保障」「早期退職」などと冷遇され、土木作業員よりも遙かに薄給で、ビルがある限り仕事は無くならないビルメンよりも仕事の保障はされず、通称「IT土方」と呼ばれるほどに落ちぶれている。
このような変化の原因としては、計算機はそこそこ使えるが、計算自体は自分で出来ない「なんちゃってプログラマー」の増加により、自分のお金の計算すらできない者が大多数を占めたことによるものだと言われている。
それに伴い「Write Once, Run Away」なシステムも急激に増えている。
主な細分類[編集 | ソースを編集]
職業プログラマーと一言でいっても業種ごとに業務内容も待遇も大きく異なっている。
- 業務系プログラマー - かなり酷い。
- 勘定系プログラマー - 1円の違いも許されない。定時出社,定時退社のCOBOL使いも多い。
- 医療系プログラマー - 業務系プログラマーの曖昧さと勘定系プログラマーの信頼性が求められるカオス。
- Webプログラマー - 個人事業主やSOHOが乱入しまくり不毛な価格競争の末に絶賛市場崩壊中。とくに酷い。
- 組み込みプログラマー - 参入ハードルが高いため比較的安定。
- ゲームプログラマー - 案件ごとに渡り歩く現代の賞金稼ぎ、いわゆるハンターである。
また、業種そのものではなく、特定企業間の繋がりをドメイン(インターネットでいうドメインネームではない)と呼ぶこともある。
職業プログラマーの年収[編集 | ソースを編集]
職業プログラマーの年収は基本的には業種(ドメイン)ごとに大きく異なる。 また、年収のみならず雇用条件全般も業種(ドメイン)ごとに大きく異なる。
一部では職業プログラマーの年収をプログラミング言語ごとに分類している資料もあるが、職業プログラマーの年収はプログラミング言語に依存するものではなく、あくまで業界(ドメイン)で決まるものである。
ただ特定ドメインが「異常に好むプログラミング言語」という物も存在するのも事実である。
たとえば素人に毛の生えたようなプログラマーやデザイナーの世界ではオワコンと言われるFlash(ActionScript)だが、主に広告業界などでは問題発生率が低くロスの少ないという理由でFlashが根強く生き残っている。そして広告業界自体の年収が高いため、その仕事を請け負う職業プログラマーの年収も比例して高い。
同様に、世間でコボラーと呼ばれるCOBOLを主とする職業プログラマーも、そこに目新しさは無いものの、定時出退社、常識的な福利厚生、常識的な年収などと非常に安定した職を得ていると言われている。
転職の重要性[編集 | ソースを編集]
ここで勘違いする人が多いのが、年収の低い職業プログラマーが、年収の高い特定ドメインが好むプログラミング言語を覚えても無意味であるという点である。職業プログラマーの年収は業界(ドメイン)に依存し、同じ業界(ドメイン)にいる限りは待遇は基本的にかわらない。
つまり待遇の改善には「転職」をする必要がある。
独立起業[編集 | ソースを編集]
ここでさらに間違いを犯す人が多いのが独立起業である。
年収の低い職業プログラマーから抜け出そうと独立起業するケースが目立つが、独立起業しても年収の低い業界(ドメイン)の繋がり(いわゆるコネ)しかないため、結局は負のスパイラルから抜け出せず失敗するケースが大多数を占める。
待遇改善は特定業界に入り込むパイプがないとどうにもならない問題であり、基本的にはまず転職をして、良い業界(ドメイン)を見つけ、そこで良質なコネを作る必要がある。独立起業するならばその後である。