UNIX System V Release 4
UNIX System V Release 4(ゆにっくす・しすてむ・ふぁいぶ・りりーす・ふぉー、SVR4)とは、UNIX System VとBSDを統合したUNIXのことである。Unified UNIX(統合UNIX)となどとも呼ばれていた。なお、Vは数字の「5」を表す「ファイブ」であって「ブイ」ではないが、「ブイ」と呼ぶ人もいた。
概要[編集 | ソースを編集]
1987年に、元祖UNIXの開発元であるAT&T、 BSDの神様であるビル・ジョイが率いるサン・マイクロシステムズ、そしてXenixというPC向けUNIXを展開するマイクロソフトの3社が同盟を発表した。
その翌年の1988年に、元祖UNIXであるAT&TのUNIX System Vと、BSDの商用版であるサンのSunOSが統合され、UNIX System V Release 4(SVR4)が発表、それにあわせサンはBSDベースのSunOSを捨てSVR4ベースのSolarisを発表した。
同盟の中にマイクロソフトがいることからも分かるように、当初の計画ではXenixも統合される予定であったが、急激な進化を遂げたLinuxですら21世紀に入りやっと実用化したフレームバッファに当時すでに対応し、X Window Systemすらないコンソール上での日本語の表示もコンピューターグラフィックスの表示も完璧に処理できるほどコンシューマー向けに魔改造されており、すでにUNIXの体を成していないほどであったためかどうか知らないが、統合は見送られることとなった。
対立[編集 | ソースを編集]
SVR4の発表と同じく1988年にAT&TとSunの連合軍に対抗すべく、DECが旗振り役となりアポロコンピュータ、Bull、DEC、ヒューレット・パッカード、IBM、ニクスドルフ、シーメンスの7社によりOpen Software Foundation(OSF)が結成され(後にフィリップスと日立製作所も加盟)、俗にいう「UNIX戦争」が開戦することとなった。
UNIX戦争の末にOSFに残ったのは「Motif」だけという惨状であった。 一方、SunはUNIX戦争の末にSolarisだけでは戦力不足だと痛感し、Javaを作るに至ったと言われている。
また、その陰でBSDを貫いたMachが地道な進化を遂げ、後のWindows CEやMac OS Xへと繋がっていくこととなる。
関連項目[編集 | ソースを編集]
参考文献[編集 | ソースを編集]