「メンブレンキーボード」の版間の差分

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== 耐久性 ==
 
== 耐久性 ==
ゴムなので耐久性は比較的乏しい。ゴムは老化をする素材なので使おうが使わなかろうが日々衰え、さらに摩擦による消耗も加わることでさらに劣化する。
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[[メンブレンスイッチ]]は、ビニールシートに[[配線]]を[[圧膜印刷]]したものなので、[[打鍵]]しまくると[[電導インク]]が擦れて無くなり、反応しなくなる。
  
=== オゾンによる酸化 ===
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また、メンブレンキーボードの[[アクチュエーター]]に多い[[ラバードーム]]はゴムなので耐久性は比較的乏しい。[[ラバードーム]]の耐久性については[[ラバードーム]]の項目を参照。なお、[[ラバードーム]]が劣化するとゴムに粘着力が出てきてキーの戻りが悪くなる。これを「底付き」という。
ゴム(ラバー)はオゾンに触れることで酸化し、急激に劣化する。俗にいうプラズマクラスターなどの空気清浄器の実態は微弱なオゾン発生器なので、そこから吹き出す空気に触れることで、即座にグニャグニャになるので注意する必要がある。オゾンによる酸化をうけると、ゴムは歪み、垂直方向に亀裂が入る。
 
 
 
なお、この現象はメンブレンキーボードの[[ラバードーム]]に限らず、[[CD-R]][[DVD-R]]などの表面の透明な部分(ポリカーボネイト)でも同様の症状が現れ、読み込めなくなるのであわせて注意する必要がある。
 
 
 
=== 紫外線や放射線による化学反応 ===
 
ゴム(ラバー)は紫外線や放射線などに触れると化学反応を起こし、分子レベルで切断を起こしたりする。これによりゴムの表面に亀裂が発生したり、分解して粘着性が生じたりする。
 
  
 
== 価格 ==
 
== 価格 ==

2012年5月29日 (火) 15:13時点における版

メンブレンキーボード(membrane keyboard)とは、接点の付いたシート状の素材(メンブレン)を押し、接触させることにより入力を行うキーボードのことである。「メンブレン」とは「膜」を意味する。

概要

メンブレンキーボードでは、メンブレンシートと呼ばれる薄膜スイッチと、弾力(反発力)を得るためのラバードームと呼ばれるゴムをもちいた構造を採用していることが多い。かつてはメンブレンシートだけでキーストロークわずか数ミリという製品もあった。

なお、「メンブレンキーボードはキータッチが最悪だ」と言われることが多いが、メンブレンシートが悪いわけではなく、スイッチにメンブレンシートを採用するほどコストカットした製品では、アクチュエーターに安いゴム製のラバードームを採用していることが多いためであり、99%の確率でラバードームが粗悪なことによるものである。

静音

ゴム(ラバー)で出来たスイッチなので、柔らかい押し味、かつ打鍵時の騒音も少なく静かである。柔らかさに関しては賛否両論があり、とくに反発力が弱い点が指摘されることも多い。

なおゴム(ラバー)に加え、弾力(反発力)を得るため補助的にコニックリング(円錐スプリング)を仕込んだバックスプリングキーボードなる製品もあり、これもメンブレンキーボードの一種に分類されることが多いが、音や感触はどちらかというとメカニカルキーボードに近い。

軽い

メンブレンキーボードはゴムの塊なので非常に軽い。キーボードの重量が軽いと底打ち時に発生する振動が問題となることが多いが、メンブレンキーボードはグニャグニャのゴムなので底打ち時の振動はあまり問題にならない。

一方で、ゴムの劣化により粘着力が出てくると、グニャッと底に張り付くという問題がある。これを底打ちならぬ「底付き」という。

耐久性

メンブレンスイッチは、ビニールシートに配線圧膜印刷したものなので、打鍵しまくると電導インクが擦れて無くなり、反応しなくなる。

また、メンブレンキーボードのアクチュエーターに多いラバードームはゴムなので耐久性は比較的乏しい。ラバードームの耐久性についてはラバードームの項目を参照。なお、ラバードームが劣化するとゴムに粘着力が出てきてキーの戻りが悪くなる。これを「底付き」という。

価格

メンブレンキーボードはゴムの塊なので、他の複雑な機構を採用したキーボードと比べて安価に製造できる利点がある。安物キーボードの代名詞であり、パソコンのコスト削減時に「キーボードは数字に表せない」という理由から真っ先に採用されるキーボードである。なお富士通Libertouchのように高価な製品がないわけでもない。

その他

関連項目

参考文献


外部リンク