「ヘテロジニアス・マルチ・プロセッシング」の版間の差分
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2020年10月16日 (金) 08:28時点における版
ヘテロジニアス・マルチ・プロセッシング(英語:Heterogeneous Multi Processing、通称:HMP)とは、1つのCPUの中に、アーキテクチャの異なる複数のコアが存在し、かつそれらを同時利用できる機構のことである。
概要
HMPはいわゆる「big.LITTLEアーキテクチャ」の発展型である。
初期のbig.LITTLEアーキテクチャでは「bigコアが動くLITTLEコアが止まる」「LITTLEコアが動くとbigコアが止まる」といった構造であり、カタログスペックには「8コア!!」と書いてあっても実際には最大4コアや2コアしか動かない製品ばかりであった。しかもすぐにサーマルスロットリング発動してLITTLEコアが4個というインチキっぷり。
このインチキを解決した製品の総称がHMPである。HMP対応製品ではbigコアもLITTLEコアも同時に動く。
主な製品
HMPに対応した最初のARM製品は2013年9月に登場したサムスン電子のExynos 5シリーズ(5420, 5422, 5430)だと思う。
iPhoneやiPadなどに搭載されているApple Siliconで最初のHMP対応製品は2017年9月12日に登場した「Apple A11」となっている。それまでアップルはbig.LITTLEに消極的で対称マルチコアばかり採用していた。
Androidで主流のSnapdragonシリーズはさらに遅く、最初のHMP対応製品は2017年12月5日に発表された「Snapdragon 845」となっている。不都合な真実なので大きな声ではいえないが、これ以前のSnapdragonはベンチマーク以外ではまったくといっていいほど性能が出ないそびえ立つクソであった。