「NVM Express」の版間の差分
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2022年7月1日 (金) 01:52時点における最新版
NVM Express(読み:えぬぶいえむえくすぷれす、語源:Non Volatile Memory Express、通称:NVMe)とは、SATAの後続規格として登場したパソコンにSSDを接続するための規格である。
目次
概要編集
NVMeはSCSIやSATAと同じくストレージを接続するための規格である。
NVMeはPCI Express Gen.3をそのまま利用し、さらにSSDに特化しHDDは一切考慮しない論理層を被せるというシンプルさが特徴である。このため物理的な規格というよりは、物理的な規格はPCI Expressそのもので、NVMeはSATAにおけるAHCIに相当するファームウェアに実装すべきソフトウェアの規格であるといえる。よってPCI Expressをノートパソコン向けなどに超小型化した規格であるM.2でも利用できる。
なお、物理的な規格はまったくないわけでもなく、従来の3.5インチや2.5インチのHDDのように箱状、かつケーブルで接続したいという要望に対応する規格は存在している。たとえばパソコン向けにもASUS Hyper Kitなどが発売している。
SATAの理論層であるAHCIでは1個だったキューが65536個も用意されているなどの特徴がある。これによりサーバーなどで並列的に大量の処理を行う場合には圧倒的なパフォーマンスを発揮できる。
主なOSの対応状況編集
Linux編集
Linuxではカーネル3.1からNVMeをサポートしている。
Mac OS X編集
Mac OS XではMac OS X 10.10 (Yosemite)から対応している。 ハードウェアとしても2015年発売のMacBook(12インチのやつ)でアップル独自仕様からNVMeに変更になった。
Windows編集
WindowsではWindows 8.1とWindows Server 2012 R2から純正ドライバが入っている。
起動ディスク編集
主な製品編集
NVMe SSDの初の製品は2014年夏に登場した「Samsung XS1715」である。 容量は実に1.6Tバイトで、米Dellの1万ドルのサーバー「PowerEdge R920」に搭載する形で出荷された。
続いてIntelも「Intel DC P3600」と「Intel DC P3700」シリーズを発表した。非常に高価な製品だが容量は2Tバイトまである。
コンシューマー向けに初登場となったのは「Intel SSD 750」であった。それまで業務用で300万円していたものが、NANDをTLCに変え、データ保護機構などその他は据え置きで定価6万円まで下げたという攻撃的な代物であった。この製品はSSDに革命をもたらしたというよりもエンタープライズ向けHDD業界を震撼させた。
関連項目編集
- M.2
- U.2
- SAS-4 = SCSI陣営の対抗規格
- オーバープロビジョニング領域