APU (ファミコン音源)
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APU(語源:Audio Processing Unit)とは、ファミコンのCPUに内蔵されている音源回路のことである。
同時期のMSXが採用したPSG音源やセガのSG-1000などが採用したDCSG音源などと比べてAPUは圧倒的に高性能で多彩な音を鳴らせるという特徴があった。
構成[編集 | ソースを編集]
矩形波 x2[編集 | ソースを編集]
APUでは矩形波に「デューティー比」を指定できるようになっている。 デューティー比は「12.5%」「25%」「50%」「75%」の4種類が指定できるが「25%」と「75%」はほぼ同じ音なので実質3種類である。 PSG音源などの競合製品は「デューティー比50%固定」だったのでAPUは3倍の音色数となっている。
音量は16段階で指定できる。
三角波 x1[編集 | ソースを編集]
APUでは三角波を利用できる。 競合製品にはなかった新音色となっている。
なお、音量は指定できない。
ノイズ x1[編集 | ソースを編集]
ノイズは「2種類の規則性のある乱数」で波形を生成して音を鳴らす機能である。 「規則性のある乱数」なので実質的に固定音色であり、メモリ節約のために動的に波形生成しているというものである。 周波数(再生速度)を16段階で指定できるので実質32種類の音色を鳴らすことができる。
なお、初期型ファミコン(コントローラーのボタンが四角いゴム製のやつ)は乱数が1種類となっている。
音量は16段階で指定できる。
DPCM x1[編集 | ソースを編集]
1bitデルタ変調(1ビットで次の波形の上げ下げを表現する)のいわゆるPCM音源である。こいつを使えば何でもできる。 ただROMカセットの容量の都合でほとんどのゲームではドラムを鳴らすのに使われている程度であった。 ハードウェアが超高性能化した昨今では「DPCMに膨大なデータを流し込んで音楽を鳴らす」などといったことが行われている。