「ベクトルプロセッサー」の版間の差分

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主に大量の[[データ]]を延々と処理し続けたい[[スーパーコンピューター]]で大流行しました。
 
主に大量の[[データ]]を延々と処理し続けたい[[スーパーコンピューター]]で大流行しました。
  
なお、[[パソコン]]や[[スマホ]]では[[ベクトル演算器]]をオマケ程度に付けた[[CPU]]が主流です。
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なお、[[パソコン]]や[[スマホ]]では[[ベクトル演算器]]をオマケ程度に付けた[[CPU]]が主流です。これらはベクトルプロセッサーに対して「スカラープロセッサー」と呼ばれます。
  
ベクトルプロセッサーの新形態でありベクトルコプロセッサーともいえる「[[GPU]]」を使った「[[GPGPU]]」の登場で主流は完全にそちらになっています。
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== プログラミングが簡単 ==
 
== プログラミングが簡単 ==
ベクトルプロセッサーは[[GPU]]より[[プログラミング]]などが手軽だという利点があります。ベクトルプロセッサーは[[C言語]]や[[C Sharp|C#]]などで[[OS]]や[[ランタイム]]が用意するfloat4構造体やVector4構造体などを使って[[プログラミング]]すれば全自動で[[コンパイラ]]が展開してくれ、普通の[[変数]]として扱われるので[[メモリ]]の出し入れも考える必要がなく非常に簡単という利点があります。
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ベクトルプロセッサーは[[GPU]]より[[プログラミング]]などが手軽だという利点があります。
  
一方でコ[[プロセッサー]]である[[GPU]]では「[[シェーダー]]を送り込んで」「加工前データを送り込んで」「加工済みデータを取り出す」という手順が必要になります。
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[[C言語]]や[[C Sharp|C#]]などで[[OS]]や[[ランタイム]]が用意するfloat4構造体やVector4構造体などを使って[[プログラミング]]すれば全自動で[[コンパイラ]]が[[ベクトル演算]]に展開してくれ、float4構造体やVector4構造体は普通の[[変数]]として扱われるので[[メモリ]]の出し入れも考える必要がなく非常に簡単という利点があります。
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一方でコ[[プロセッサー]]である[[GPU]]では「[[シェーダー]]を送り込んで」「加工前データを送り込んで」「加工済みデータを取り出す」という手順が必要になります。また[[コプロセッサー]]での処理は[[デバッグ]]も容易ではないという欠点もあります。
  
 
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2024年3月5日 (火) 02:35時点における最新版

ベクトルプロセッサー(vector processor)とは、CPUの内部の回路の大部分をベクトル演算に振った製品の総称です。

主に大量のデータを延々と処理し続けたいスーパーコンピューターで大流行しました。

なお、パソコンスマホではベクトル演算器をオマケ程度に付けたCPUが主流です。これらはベクトルプロセッサーに対して「スカラープロセッサー」と呼ばれます。

ベクトルプロセッサーの新形態でありベクトルプロセッサーともいえる「GPU」を使った「GPGPU」の登場で主流は完全にそちらになっています。

プログラミングが簡単[編集 | ソースを編集]

ベクトルプロセッサーはGPUよりプログラミングなどが手軽だという利点があります。

C言語C#などでOSランタイムが用意するfloat4構造体やVector4構造体などを使ってプログラミングすれば全自動でコンパイラベクトル演算に展開してくれ、float4構造体やVector4構造体は普通の変数として扱われるのでメモリの出し入れも考える必要がなく非常に簡単という利点があります。

一方でコプロセッサーであるGPUでは「シェーダーを送り込んで」「加工前データを送り込んで」「加工済みデータを取り出す」という手順が必要になります。またコプロセッサーでの処理はデバッグも容易ではないという欠点もあります。