「定数バッファ」の版間の差分
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2020年3月30日 (月) 01:42時点における版
定数バッファ(英語:Constant Buffer、通称:cbuffer)とは、CPUで動くプログラムの変数群を、GPUで動くプログラマブルシェーダーに定数群(バッファ)としてドスンと送り込む機構をいう。
OpenGL界隈では宗教上の理由により「Uniform Buffer Object」という方言が使われている。 意味はほぼ同じである。
概要
CPU側で動くプログラムの変数を、GPU側で動くプログラマブルシェーダーに定数として送り込むには、
- Direct3D 9ではSetVertexShaderConstant命令とSetPixelShaderConstant命令を使って1個1個送り込んでいた。
- Direct3D 10からは定数バッファ(Constant Buffer、cbuffer)を使用してドスンと送信できるようになった。
まず、シェーダーへ渡す変数(定数)はドローコールのたびに再設定するものである。 変数(定数)は1回のドローコールが終わると自動消去される。
このためDirect3D 9では定数を描画の直前に毎回1個1個設定していた。 描画のたびにメインメモリからVRAMに小さなデータの転送を繰り返している感じである。
一方、Direct3D 10も描画の直前に毎回設定するのは同じだが、定数バッファを1個設定するだけでよくなった。メインメモリからVRAMに「定数バッファのポインタ」だけが転送される感じである。つまり定数バッファを利用することで頂点バッファやインデックスバッファなどと同様に再利用できるわけだ。
利点
シェーダー定数には主にディレクショナルライトやポイントライトの座標や明るさなどを格納していることが多い。これらはゲームシーンの中でそんなに勢いよく変化するものではない。ゲーム内で時間経過とともに「昼から夜に」「夜から昼に」なるものでもフレームレート単位でみたら変化などないに等しい。何千回、何万回というドローコールで1回変化するくらいのものである。
ならば定数は定数バッファとしてGPU内のVRAMに格納しておいて再利用すれば効率が良くなるということのようだ。