「APU (ファミコン音源)」の版間の差分
ナビゲーションに移動
検索に移動
Administrator (トーク | 投稿記録) |
Administrator (トーク | 投稿記録) |
||
3行目: | 3行目: | ||
同時期の[[MSX]]が採用した[[PSG音源]]や[[セガ]]の[[SG-1000]]などが採用した[[DCSG音源]]などと比べてAPUは圧倒的に高性能で多彩な音を鳴らせるという特徴があった。 | 同時期の[[MSX]]が採用した[[PSG音源]]や[[セガ]]の[[SG-1000]]などが採用した[[DCSG音源]]などと比べてAPUは圧倒的に高性能で多彩な音を鳴らせるという特徴があった。 | ||
− | + | == 構成 == | |
+ | === 矩形波 x2 === | ||
+ | APUでは矩形波に「デューティー比」を指定できるようになっている。 | ||
+ | デューティー比は「12.5%」「25%」「50%」「75%」の4種類が指定できるが「25%」と「75%」はほぼ同じ音なので実質3種類である。 | ||
+ | PSG音源などの競合製品は「デューティー比50%固定」だったのでAPUは3倍の音色数となっている。 | ||
− | + | 音量は16段階で指定できる。 | |
− | + | === 三角波 x1 === | |
+ | APUでは三角波を利用できる。 | ||
+ | 競合製品にはなかった新音色となっている。 | ||
− | + | なお、音量は指定できない。 | |
− | + | === ノイズ x1 === | |
+ | ノイズは「2種類の規則性のある乱数」で波形を生成して音を鳴らす機能である。 | ||
+ | 「規則性のある乱数」なので実質的に固定音色であり、メモリ節約のために動的に波形生成しているというものである。 | ||
+ | 周波数(再生速度)を16段階で指定できるので実質32種類の音色を鳴らすことができる。 | ||
+ | |||
+ | なお、初期型ファミコン(コントローラーのボタンが四角いゴム製のやつ)は乱数が1種類となっている。 | ||
+ | |||
+ | 音量は16段階で指定できる。 | ||
+ | |||
+ | === DPCM x1 === | ||
+ | 1bit[[デルタ変調]]のいわゆる[[PCM音源]]である。こいつを使えば何でもできる。 | ||
+ | ただROMカセットの容量の都合でほとんどの[[ゲーム]]ではドラムを鳴らすのに使われている程度であった。 | ||
+ | ハードウェアが超高性能化した昨今では「DPCMに膨大なデータを流し込んで音楽を鳴らす」などといったことが行われている。 |
2022年4月20日 (水) 02:00時点における版
APU(語源:Audio Processing Unit)とは、ファミコンのCPUに内蔵されている音源回路のことである。
同時期のMSXが採用したPSG音源やセガのSG-1000などが採用したDCSG音源などと比べてAPUは圧倒的に高性能で多彩な音を鳴らせるという特徴があった。
構成
矩形波 x2
APUでは矩形波に「デューティー比」を指定できるようになっている。 デューティー比は「12.5%」「25%」「50%」「75%」の4種類が指定できるが「25%」と「75%」はほぼ同じ音なので実質3種類である。 PSG音源などの競合製品は「デューティー比50%固定」だったのでAPUは3倍の音色数となっている。
音量は16段階で指定できる。
三角波 x1
APUでは三角波を利用できる。 競合製品にはなかった新音色となっている。
なお、音量は指定できない。
ノイズ x1
ノイズは「2種類の規則性のある乱数」で波形を生成して音を鳴らす機能である。 「規則性のある乱数」なので実質的に固定音色であり、メモリ節約のために動的に波形生成しているというものである。 周波数(再生速度)を16段階で指定できるので実質32種類の音色を鳴らすことができる。
なお、初期型ファミコン(コントローラーのボタンが四角いゴム製のやつ)は乱数が1種類となっている。
音量は16段階で指定できる。
DPCM x1
1bitデルタ変調のいわゆるPCM音源である。こいつを使えば何でもできる。 ただROMカセットの容量の都合でほとんどのゲームではドラムを鳴らすのに使われている程度であった。 ハードウェアが超高性能化した昨今では「DPCMに膨大なデータを流し込んで音楽を鳴らす」などといったことが行われている。