「Intel 860」の版間の差分

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従来の[[x86]]とは一切互換性がない。高性能で安価なi860と低性能だが互換性のある[[i486]]をほぼ同時期に発売し、「市場はどちらを求めているか検証しよう」という試みであったとしている。
 
従来の[[x86]]とは一切互換性がない。高性能で安価なi860と低性能だが互換性のある[[i486]]をほぼ同時期に発売し、「市場はどちらを求めているか検証しよう」という試みであったとしている。
  
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ちなみにi860は「[[ハイエンド]]」という触れ込みで[[カタログスペック]]は凄かったが、実際の性能は微妙であった。
 
ちなみにi860は「[[ハイエンド]]」という触れ込みで[[カタログスペック]]は凄かったが、実際の性能は微妙であった。
  
i860は性能が悪かったわけではなく「性能の波」が荒かった。i860は4MBのL2キャッシュを搭載しているが、「この範囲内であれば爆速」であり、「この範囲外だと超低速」というものであった。
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i860は性能が悪かったわけではなく「性能の波」が荒かった。i860はL1キャッシュおよびL2キャッシュを搭載しているが、「この範囲内であれば爆速」であり、「この範囲外だと超低速」というものであった。
  
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===NeXT===
[[NeXT]]から発売した[[グラフィックボード]]である[[NeXTDimension]]で「[[GPU]]」として使われた。NeXTSTEPでは「2Dのポリゴン」が多用されており、その演算との愛称は非常に良かった。
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[[NeXT]]から発売した[[ビデオカード]][[NeXTDimension]]」で「[[GPU]]」として採用された。[[NeXTSTEP]]では画面描画に「2Dの[[ポリゴン]]」を多用したいわゆる[[ベクトルグラフィックス]]であり、ベクトルグラフィックスは「演算量は多いがメモリ消費量は少ない」という特徴がある。このためi860の「キャッシュの範囲内なら爆速」という条件に当てはまり非常に相性が良かった。
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i860を積んだ[[ビデオカード]]を発売した。
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[[SGI]]の[[ビデオカード]]「[[RealityEngine]]」で[[ジオメトリシェーダー]]部分にi860が採用された。
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ほとんど[[ビデオカード]]じゃねーか。

2020年7月21日 (火) 04:16時点における最新版

Intel i860とは、1989年にインテルから発売したRISCを採用したCPUである。

従来のx86とは一切互換性がない。高性能で安価なi860と低性能だが互換性のあるi486をほぼ同時期に発売し、「市場はどちらを求めているか検証しよう」という試みであったとしている。

性能[編集 | ソースを編集]

ちなみにi860は「ハイエンド」という触れ込みでカタログスペックは凄かったが、実際の性能は微妙であった。

i860は性能が悪かったわけではなく「性能の波」が荒かった。i860はL1キャッシュおよびL2キャッシュを搭載しているが、「この範囲内であれば爆速」であり、「この範囲外だと超低速」というものであった。

採用事例[編集 | ソースを編集]

NeXT[編集 | ソースを編集]

NeXTから発売したビデオカードNeXTDimension」で「GPU」として採用された。NeXTSTEPでは画面描画に「2Dのポリゴン」を多用したいわゆるベクトルグラフィックスであり、ベクトルグラフィックスは「演算量は多いがメモリ消費量は少ない」という特徴がある。このためi860の「キャッシュの範囲内なら爆速」という条件に当てはまり非常に相性が良かった。

Truevision[編集 | ソースを編集]

i860を積んだビデオカードを発売した。

SGI[編集 | ソースを編集]

SGIビデオカードRealityEngine」でジオメトリシェーダー部分にi860が採用された。

備考[編集 | ソースを編集]

ほとんどビデオカードじゃねーか。