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== 概要 ==
 
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RIVA 128 (NV3)は「[[NV1]]」の後継機種である。NV1は独自[[API]]を採用して不人気だったのを反省し、RIVA128では[[DirectX]]および[[Direct3D]]に対応した(Direct3D 5とOpenGLに対応した)。
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RIVA 128 (NV3)は「[[NV1]]」の後継機種である。NV1は独自[[API]]を採用して不人気だったのを反省し、RIVA 128 では[[DirectX]]および[[Direct3D]]に対応した(Direct3D 5とOpenGLに対応した)。
  
3D描画は[[カリング]]などの処理が[[バグ]]っており[[ポリゴン]]の前後関係や裏表がグダグダになったり、[[ミップマップ]]が距離計算が[[ピクセル]]単位ではなく[[ポリゴン]]単位と手抜きなため視点から近距離ではほぼ機能していなかったり、[[ジャギー]]を抑止すべく[[アンチエイリアス]]を有効にすると余計にジャギーが目立つ謎仕様など、非常に低品質なものであった。
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3D描画は数多くの「[[バグ]]」(たぶん意図的な手抜き)により非常に低品質であるが、処理速度は(たぶん意図的な手抜きにより)非常に高速であった。画質は微妙だがとりあえず[[ゲーム]]する程度であれば問題ないレベルだったので[[カタログスペック]]の数字を盛りたい[[市販パソコン]]界隈で大人気となった。
  
しかし、とりあえず爆速であったため[[カタログスペック]]の数字を盛りたい[[市販パソコン]]向け界隈で大人気となった。
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名称のRIVAは「Realtime Interactive Video and Animation accelerator」の略称らしい。
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名称の「128」とはメモリ帯域幅が128ビットであることを意味している。しかし[[NEC]]の初代[[PC98-NX]]などに搭載された一部の[[ビデオカード]]はメモリ帯域幅が128ビットではなく64ビットとなっており、[[カタログスペック]]には「RIVA 128」と書いてあるが実質「RIVA 64」であった。なお、NEC製のビデオカードはメモリ増設することができ、メモリ増設するとメモリ帯域幅が128ビットになり、速度も2倍ちかく高速化する。
  
なお、機能不足ため、
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[[カリング]]処理が[[バグ]]っており[[ポリゴン]]の裏表がグダグダになる。
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同様に[[Zバッファ]]もバグっており深度の差が小さい場合の前後関係もグダグダになる。
  
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[[ミップマップ]]の距離計算は[[ピクセル]]単位ではなく[[ポリゴン]]単位(1点だけ計算して使いまわし)と手抜きなため視点から近距離ではほぼ機能しなくなる。
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[[ジャギー]]を抑止すべく[[アンチエイリアス]]を有効にすると余計にジャギーが目立つ謎仕様となっている。
  
名称の「128」とはメモリ帯域幅が128ビットであることを意味している。しかし[[NEC]]の初代[[PC98-NX]]などに搭載された一部の[[ビデオカード]]はメモリ帯域幅が128ビットではなく64ビットとなっており、[[カタログスペック]]には「RIVA 128」と書いてあるが実質「RIVA 64」であった。なお、NEC製のビデオカードはメモリ増設することができ、メモリ増設するとメモリ帯域幅が128ビットになり、速度も1.5倍くらい高速化する。
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などとクソ真面目に[[3DCG]]を研究している人たちには非常に不評であった。
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だが[[ゲーマー]]には「そこそこ画質で[[フレームレート]]が高い」と好評であった。
  
 
== 主な競合製品 ==
 
== 主な競合製品 ==
 
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* [[Matrox Mystique 220]]
* Matrox Mystique 220
 
 
* [[3DFX Voodoo 2]] = 当時、独自API系では最強であった。
 
* [[3DFX Voodoo 2]] = 当時、独自API系では最強であった。
 
* [[ATI Rage Pro]] = 当時、Direct3Dでは最強であった。
 
* [[ATI Rage Pro]] = 当時、Direct3Dでは最強であった。
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* [[PowerVR PCX2]] = [[ドリームキャスト]]への採用を巡りNV2と争った。
 
* [[PowerVR PCX2]] = [[ドリームキャスト]]への採用を巡りNV2と争った。
  
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[[category: GPU]]
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[[category: NVIDIA]]

2023年10月18日 (水) 08:59時点における最新版

RIVA 128(りーば・いちにっぱ、通称:NV3)とは、1997年にNVIDIAから発売したGPUである。

概要[編集 | ソースを編集]

RIVA 128 (NV3)は「NV1」の後継機種である。NV1は独自APIを採用して不人気だったのを反省し、RIVA 128 ではDirectXおよびDirect3Dに対応した(Direct3D 5とOpenGLに対応した)。

3D描画は数多くの「バグ」(たぶん意図的な手抜き)により非常に低品質であるが、処理速度は(たぶん意図的な手抜きにより)非常に高速であった。画質は微妙だがとりあえずゲームする程度であれば問題ないレベルだったのでカタログスペックの数字を盛りたい市販パソコン界隈で大人気となった。

名称[編集 | ソースを編集]

名称のRIVAは「Realtime Interactive Video and Animation accelerator」の略称らしい。

名称の「128」とはメモリ帯域幅が128ビットであることを意味している。しかしNECの初代PC98-NXなどに搭載された一部のビデオカードはメモリ帯域幅が128ビットではなく64ビットとなっており、カタログスペックには「RIVA 128」と書いてあるが実質「RIVA 64」であった。なお、NEC製のビデオカードはメモリ増設することができ、メモリ増設するとメモリ帯域幅が128ビットになり、速度も2倍ちかく高速化する。

描画の品質[編集 | ソースを編集]

カリング処理がバグっておりポリゴンの裏表がグダグダになる。 同様にZバッファもバグっており深度の差が小さい場合の前後関係もグダグダになる。

ミップマップの距離計算はピクセル単位ではなくポリゴン単位(1点だけ計算して使いまわし)と手抜きなため視点から近距離ではほぼ機能しなくなる。

ジャギーを抑止すべくアンチエイリアスを有効にすると余計にジャギーが目立つ謎仕様となっている。

などとクソ真面目に3DCGを研究している人たちには非常に不評であった。 だがゲーマーには「そこそこ画質でフレームレートが高い」と好評であった。

主な競合製品[編集 | ソースを編集]