オーナー商法(販売預託商法)とは、消費者に対して商品や権利を販売し、それを預かり、運用益を配当すると称する悪徳商法です。2022年6月施行の改正預託法で原則禁止されました。

オーナー商法のうち、実際の商品が存在しないものは「現物まがい商法」や「ペーパー商法」などとも呼ばれます。

実際の商品を見せつけるため預り証だけのペーパー商法よりも騙されやすい傾向にあります。 実際にはそんなに運用益が出るわけもなく、自転車操業なことがほとんどです。

オーナー商法の仕組み 編集

オーナー商法は以下のような特徴を持っています:

  • 消費者に商品や権利を販売
  • 販売した商品を事業者が預かる
  • 預かった商品を運用して利益を得ると主張
  • 高い配当金や利益を約束

オーナー商法の問題点 編集

  • 多くの場合、商品が実在しないか、契約数よりも大幅に少ない
  • 新規の出資者からの資金を既存の出資者への配当に充てる自転車操業
    • 現物が存在する場合でも提示した「高利率・高配当」はありえない場合がほとんどです。
  • 最終的に破綻し、多額の被害が発生

改正預託法の概要 編集

2022年6月1日に施行された改正預託法は、このような悪質な商法から消費者を保護するために以下の規制を導入しました:

  • 販売預託の原則禁止:あらゆる物品等を対象とした販売預託の勧誘や契約締結が原則として禁止されました。
  • 消費者庁の確認制度:販売預託を行うには、消費者庁の厳格な確認を受ける必要があります。
  • 無確認契約の無効:消費者庁の確認を受けずに締結された販売預託契約は無効となります。
  • 罰則の強化:違反した事業者に対する罰則が強化され、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、またはその併科が科されます。

消費者への注意喚起 編集

改正法施行後も、消費者は以下の点に注意する必要があります:

  • 「必ずもうかる」「楽して稼げる」といった甘い言葉に惑わされないこと
  • 「元本保証」「高利率・高配当」などの勧誘を安易に信じないこと
  • 疑わしい契約を結んでしまった場合は、すぐに消費生活センターに相談すること

過去の被害事例 編集

オーナー商法による大規模な被害事例には以下のようなものがあります:

  • 豊田商事事件(1985年):金地金のオーナー募集、被害総額2025億円
  • 近未来通信事件(2006年):IP電話中継局のオーナー募集、被害総額約400億円
  • 安愚楽牧場事件(2011年):和牛オーナー制度、被害総額約4200億円
  • ケフィア事業振興会事件(2018年):干し柿などの加工食品オーナー募集

これらの事例では、多数の被害者が出て、巨額の被害が発生しました。

改正預託法の施行により、このような悪質な商法は原則として禁止されましたが、消費者自身も常に警戒心を持ち、怪しい投資話には慎重に対応することが重要です。