「ハードウェアT&L」の版間の差分

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==概要==
 
==概要==
大雑把にいうと「[[バーテックスシェーダー]]」と「[[ピクセルシェーダー]]」を[[固定シェーダー]]として持っている[[GPU]]のことである。固定シェーダーの機能(実装する[[アルゴリズム]])が少なかった時代の初期の製品を指すことが多い。
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大雑把にいうと「[[バーテックスシェーダー]](座標変換)」と「[[ピクセルシェーダー]](陰影処理)」を[[固定シェーダー]]として持っている[[GPU]]のことです。
  
ハードウェアT&Lを搭載した[[GPU]][[3Dモデル]]たちを投げ込むと、最近では[[バーテックスシェーダ]]で処理される[[ワールド座標変換]]や[[ビュー座標変換]]などを全自動でやってくれ、また最近では[[ピクセルシェーダ]]で処理される[[陰影処理]]も全自動で行われ、難しいことを考えなくとも最終的に画面に出力する2D画像が得られるという非常に便利な代物である。このようにハードウェアT&Lは非常に手軽、かつ高速という特徴がある。
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ハードウェアT&Lを搭載した[[GPU]]にカメラや[[3Dモデル]]の[[データ]]を投げ込むと、最近では[[バーテックスシェーダ]]で処理される[[ワールド座標変換]]や[[ビュー座標変換]]などを全自動でやってくれ、また最近では[[ピクセルシェーダ]]で処理される[[陰影処理]]も全自動で行われ、難しいことを考えなくとも最終的に画面に出力する2D画像が得られるという非常に便利な代物です。このようにハードウェアT&Lは非常に手軽、かつ高速という特徴があります。
  
ただしハードウェアT&Lでは、陰影処理の[[アルゴリズム]]が固定であるため、作者や作品を問わず同じような絵になる。
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ただしハードウェアT&Lでは陰影処理など[[アルゴリズム]]が固定であるため作者や作品を問わず似たような絵になるという欠点もあります。
  
後に「T&Lの処理を[[プログラム]]で自由に実装できます」という「[[プログラマブルシェーダー]]」が登場した。プログラマブルシェーダーも最初は流行ったが、自前実装が面倒くさすぎて[[ゲームエンジン]]が用意する[[プログラマブルシェーダー]](実質[[固定シェーダー]])を使う人だらけなのが実情である。つまり9割の用途は今でもハードウェアT&Lで十分だったのであった。
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後に「T&Lの処理を[[プログラム]]で自由に実装できます」という「[[プログラマブルシェーダー]]」が登場しました。プログラマブルシェーダーも最初は流行しましたが、自前実装が面倒くさすぎて[[ゲームエンジン]]が用意する[[プログラマブルシェーダー]](実質[[固定シェーダー]])を使う人だらけなのが実情です。つまり9割の用途は今でもハードウェアT&Lで十分だったのでした。
  
 
== 製品==
 
== 製品==
Hardware T&Lを最初にサポートした[[GPU]]は[[NVIDIA]]の[[GeForce256]]である。
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Hardware T&Lを最初にサポートした[[GPU]]は[[NVIDIA]]の[[GeForce256]]だそうです。
 
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それまでのGPUは基本的に[[テクスチャマッピング]]を高速化するサンプラー的([[UV座標]]の計算に特化したアクセラレーター)なものであったが、この製品の登場によりGPUという製品の存在そのものが大きく変わりました。
それまでのGPUは基本的に[[テクスチャマッピング]]を高速化するサンプラー的([[UV座標]]の計算に特化したアクセラレーター)なものであったが、この製品の登場によりGPUという製品の存在そのものが大きく変わった。
 
  
 
==関連項目==
 
==関連項目==
 
 
*[[シェーダー]]
 
*[[シェーダー]]
 
**[[固定シェーダー]]
 
**[[固定シェーダー]]
 
**[[プログラマブルシェーダー]]
 
**[[プログラマブルシェーダー]]
* [[PlayStation 2]] - VPUでT、[[GPU]]でL、という変則的なハードウェアT&Lを採用している。
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* [[PlayStation 2]] - VPUでT、[[GPU]]でL、つまりTとLが別々に搭載されているハードウェアT&Lを採用している。
 
* [[ニンテンドー3DS]] - [[PICA200]]というハードウェアT&L方式の[[GPU]]を積んでいる。
 
* [[ニンテンドー3DS]] - [[PICA200]]というハードウェアT&L方式の[[GPU]]を積んでいる。
  
 
[[カテゴリ:画像処理]]
 
[[カテゴリ:画像処理]]

2024年4月17日 (水) 07:45時点における最新版

ハードウェアT&Lとは、GPUハードウェア)で座標変換(Transform)と陰影処理(Lighting)を行うことをいう。

概要[編集 | ソースを編集]

大雑把にいうと「バーテックスシェーダー(座標変換)」と「ピクセルシェーダー(陰影処理)」を固定シェーダーとして持っているGPUのことです。

ハードウェアT&Lを搭載したGPUにカメラや3Dモデルデータを投げ込むと、最近ではバーテックスシェーダで処理されるワールド座標変換ビュー座標変換などを全自動でやってくれ、また最近ではピクセルシェーダで処理される陰影処理も全自動で行われ、難しいことを考えなくとも最終的に画面に出力する2D画像が得られるという非常に便利な代物です。このようにハードウェアT&Lは非常に手軽、かつ高速という特徴があります。

ただしハードウェアT&Lでは陰影処理などアルゴリズムが固定であるため作者や作品を問わず似たような絵になるという欠点もあります。

後に「T&Lの処理をプログラムで自由に実装できます」という「プログラマブルシェーダー」が登場しました。プログラマブルシェーダーも最初は流行しましたが、自前実装が面倒くさすぎてゲームエンジンが用意するプログラマブルシェーダー(実質固定シェーダー)を使う人だらけなのが実情です。つまり9割の用途は今でもハードウェアT&Lで十分だったのでした。

製品[編集 | ソースを編集]

Hardware T&Lを最初にサポートしたGPUNVIDIAGeForce256だそうです。 それまでのGPUは基本的にテクスチャマッピングを高速化するサンプラー的(UV座標の計算に特化したアクセラレーター)なものであったが、この製品の登場によりGPUという製品の存在そのものが大きく変わりました。

関連項目[編集 | ソースを編集]