HuCARD

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HuCARD(ヒューカード)とは、ハドソンが開発し、日本電気ホームエレクトロニクスNECホームエレクトロニクス)が発売したゲーム機である「PCエンジン」で使われたICカード型のROMカートリッジである。なお開発には三菱樹脂が関わっていた。

概要[編集 | ソースを編集]

Huカードは、もともと1985年にハドソンと三菱樹脂がMSX用カード型ROMカートリッジとして開発したBEE CARDをベースとしている。既存の家庭用ゲーム機一般に比べてもメディア自体が薄く小型であったため保管しやすく、可搬性にも富んでいた。

基本的に写真に見る黒い部分がROMチップと印刷基板で構成されており、これは白い部分であるプラスチックカードにはめ込み接着され、その表面は樹脂シートでコーティングされていた。電気的接点は露出していたが、金でめっきされ防錆加工としていた。カード部分には基板の露出面と同じ面(PCエンジン差込時に露出している)にゲームタイトルなどがカラー印刷されており、裏面には標準的な取り扱いの注意などが単色印刷されていた。ただ後述するようなバッテリーバックアップなどの機能を追加した製品ではプラスチックカード部分にも電子回路や電池を組み込んだ製品も存在する。

初期型は容量が2Mbit(256KB)しか記録できなかったため、初期のキラーソフトだった『R-TYPE』は前編を『R-TYPE I』後編を『R-TYPE II』として2枚別々に3ヶ月の間を空けて発売された。後に4Mbit(512KB)、8Mbit(1MB)と容量拡張が行われ、最大容量は『ストリートファイターIIダッシュ』の20Mbit(2.5MB)である。また、RAMも併せて搭載したSUPER CD-ROM²用のスーパーシステムカードアーケードカード、『ポピュラス』、SRAM搭載バッテリーバックアップ製品の天の声BANKなども存在した。

他のゲーム機用メディアよりコンパクトであるため、PCエンジンGTPCエンジンLTといった携帯機器型のゲーム機を開発するのにも都合が良かった。

ゲームソフトとして販売される際には音楽CD用ケースをベースとした薄型の専用のパッケージが使われた(蓋部分は互換性がある)。裏ジャケットは無く背の部分と裏側に商品名等が書かれたシールが貼られていた、後にCD用ケースのCDをはめる台座部分のみがHuCARD用の台座となり裏ジャケットや帯の付いた物に変更された(時期によっては同じソフトの再発売版でこのタイプに変更された例もある)。このケースに取扱説明書とカード本体を収めたソフトビニールケース(同ソフトケースだけでも保管や持ち歩くことは可能)が収められていた。これらはCD同様に透明なプラスチックフィルムに覆われて販売されていた。

なおこのパッケージは、店頭で陳列される際に、同時期のゲーム機用ソフトウェアパッケージよりも薄型省スペースで、在庫保管の面でも、商品展示の面でも便利がよく、営業上有利だったともされる。店舗によっては壁に貼り付けたりもした。また、後のCD-ROM²向けソフトウェアも同サイズのパッケージであったため、これの発売を見据えていた可能性もある。どちらもまとめて一般に市販されているCDラックに収納可能である。

関連項目[編集 | ソースを編集]

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