「Wi-Fi 6」の版間の差分

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'''Wi-Fi 6'''とは、2019年に[[仕様]]が確定した[[無線LAN]]の規格である。
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'''Wi-Fi 6'''(読み:わいふぁいしっくす、正式名称:IEEE 802.11ax)とは、2019年に[[仕様]]が確定した[[無線LAN]]の規格である。
  
正式名称は「IEEE 802.11ax」。
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「[[IEEE 802.11b|b]]」「[[IEEE 802.11g|g]]」「[[IEEE 802.11a|a]]」「[[IEEE 802.11n|n]]」「[[IEEE 802.11ac|ac]]」に続く6番目の規格「ax」として策定されたが、アルファベット表記は「どれが上位規格なのか訳が分からない」という批判が殺到し、6番目だとわかりやすい「Wi-Fi 6」となった。
 
 
「[[IEEE 802.11b|b]]」「[[IEEE 802.11g|g]]」「[[IEEE 802.11a|a]]」「[[IEEE 802.11n|n]]」「[[IEEE 802.11ac|ac]]」に続く6番目の規格「ax」として策定されたが、アルファベット表記は「どれが上位規格なのか訳が分からない」という批判が殺到し、6番目とわかりやすい「Wi-Fi 6」となった。
 
 
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基本的にはIEEE 802.11acのマイナーチェンジであり、1024 直角位相振幅変調(1024QAM)を使用した高密度変調により、35%を超える高速バーストが可能になったというものである(acは256QAM)。
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基本的には[[IEEE 802.11ac]]のマイナーチェンジであり、[[カタログスペック]]的には前世代の規格である「IEEE 802.11ac」のあらゆる要素を「4倍」にしたというのが特徴です。なお、カタログスペックの数字上は4倍ですが、バースト通信の速度的には35%くらいの伸び率です。
  
 
== Wi-Fi 6の通信速度 ==
 
== Wi-Fi 6の通信速度 ==
 
Wi-Fi 6の最大通信速度は「9.6Gbps」と[[有線LAN]]の[[10GBASE-T]]に迫る速度となっている。
 
Wi-Fi 6の最大通信速度は「9.6Gbps」と[[有線LAN]]の[[10GBASE-T]]に迫る速度となっている。
  
ただ2020年9月時点で発売している[[ルーター]]製品では[[ハイエンド]]製品でも公称5Gbps、実測3Gbpsも出ればマシな方であり、[[ミドルレンジ]]製品では1Gbpsがやっとなのも多い([[ローエンド]]製品は存在しないと思われる)。
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ただ2020年9月時点で発売している[[ルーター]]製品では[[ハイエンド]]製品でも「公称5Gbps」「実測3Gbps」も出ればマシな方であり、[[ミドルレンジ]]製品では1Gbpsがやっとなのも多い。なお、まだ[[ローエンド]]製品は存在せず、そのクラスは[[Wi-Fi 5]]などが主流となっている。
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== 不安定  ==
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完全にルーター内部の[[CPU]]の性能が追いついていないのが実情です。また、CPUの性能が足りないため高負荷状態による高発熱で[[熱暴走]]するという欠点を抱えるルーターが多いのも実情です。
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また、Wi-Fi 6の不安定さは周波数およびチャンネルの自動切換えなる機能が付いたせいだとも言われています。
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* 前: [[Wi-Fi 5]] (IEEE 802.11ac)
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* 次: [[Wi-Fi 6E]] (IEEE 802.11ax)
  
完全にルーター内部の[[CPU]]の性能が追いついていないのが実情である。
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[[category: Wi-Fi]]

2024年2月21日 (水) 02:45時点における最新版

Wi-Fi 6(読み:わいふぁいしっくす、正式名称:IEEE 802.11ax)とは、2019年に仕様が確定した無線LANの規格である。

b」「g」「a」「n」「ac」に続く6番目の規格「ax」として策定されたが、アルファベット表記は「どれが上位規格なのか訳が分からない」という批判が殺到し、6番目だとわかりやすい「Wi-Fi 6」となった。

規格 周波数帯 最大通信速度 備考
1 IEEE 802.11b 2.4GHz 11Mbps
2 IEEE 802.11g 2.4GHz 54Mbps
3 IEEE 802.11a 5GHz 54Mbps
4 IEEE 802.11n 2.4GHz 600Mbps Wi-Fi 4
5GHz
5 IEEE 802.11ac 5GHz 6.9Gbps Wi-Fi 5
IEEE 802.11ad 60GHz 6.8Gbsp WiGig
6 IEEE 802.11ax 2.4GHz 9.6Gbps Wi-Fi 6
5GHz

基本的にはIEEE 802.11acのマイナーチェンジであり、カタログスペック的には前世代の規格である「IEEE 802.11ac」のあらゆる要素を「4倍」にしたというのが特徴です。なお、カタログスペックの数字上は4倍ですが、バースト通信の速度的には35%くらいの伸び率です。

Wi-Fi 6の通信速度[編集 | ソースを編集]

Wi-Fi 6の最大通信速度は「9.6Gbps」と有線LAN10GBASE-Tに迫る速度となっている。

ただ2020年9月時点で発売しているルーター製品ではハイエンド製品でも「公称5Gbps」「実測3Gbps」も出ればマシな方であり、ミドルレンジ製品では1Gbpsがやっとなのも多い。なお、まだローエンド製品は存在せず、そのクラスはWi-Fi 5などが主流となっている。

不安定 [編集 | ソースを編集]

完全にルーター内部のCPUの性能が追いついていないのが実情です。また、CPUの性能が足りないため高負荷状態による高発熱で熱暴走するという欠点を抱えるルーターが多いのも実情です。

また、Wi-Fi 6の不安定さは周波数およびチャンネルの自動切換えなる機能が付いたせいだとも言われています。

関連項目[編集 | ソースを編集]